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心血管疾患に対する塩代替品の長期的影響:

系統的レビューとメタ分析

Long-Term Effect of Salt Substitution for Cardiovascular Outcomes:

A Systematic Review and Meta-Analysis

By Hannah Greenwood, Katelyn Barnes, Justin Clark, Lauren Ball and Loai Albarqouni

Annals of Internal Medicine 2024;177:    2024.04.09.

 

要約

背景:

 塩の代替品は心血管疾患の結果を改善するための簡単であるが、ますます有望な戦略である。

目的:

 塩の代替品が心血管疾患の結果に及ぼす長期的な影響を評価する。

データソース:

 PubMedEMBASECochrane CENTRALCINAHLは、開始から2023823日まで検索した。試験登録、引用分析、およびハンドサーチも実施した。

研究の選択:

 成人を対象に、総研究期間が6ヶ月以上、塩代替品の提供または使用のアドバイスと、介入なしまたは通常の塩の使用を比較したランダム化比較試験。

データ抽出:

 2人の著者が独立して論文をスクリーニングし、データを抽出し、バイアスのリスクを評価した。主要評価項目には、死亡率、主要な心血管疾患、および6ヶ月以上経過した時点での有害事象が含まれる。副次的および事後的評価項目には、血圧、原因別死亡率、および6ヶ月以上経過した時点での尿中排泄が含まれる。ランダム効果メタ分析が行なわれ、GRADEを使用して効果推定値の確実性が評価された。

データ統合:

 対象となった16件のランダム化比較試験のうち、8件で主要アウトカムが報告された。そのほとんど(n=7/8)は中国または台湾で実施され、3件は居住施設で実施され、7件は高齢(平均62)および/または平均より高い心血管リスクを持つ集団を対象としていた。この集団では、塩代替品により全死亡率(6件のランダム化比較試験、27,710人の参加者、割合比、0.88、低い確実性)および心血管死亡率(4件のランダム化比較試験、25,050人の参加者、割合比、0.83、低い確実性)のリスクが軽減される可能性がある。塩代替品は主要な心血管疾患のわずかな減少をもたらす可能性がある。しかし、重篤な有害事象のエビデンスの確実性は非常に低い。

制限:

 エビデンス・ベースは、単一の大規模ランダム化比較試験によって支配されている。ほとんどのランダム化比較試験は中国または台湾で実施され、平均よりも高い心血管リスクを持つ参加者を対象としていたため、他の集団への一般化は非常に限られている。

結論:

 塩代替品は全死亡率または心血管疾患による死亡率を低下させる可能性があるが、心血管イベントの減少と重篤な有害事象の増加を起こさないという証拠は、特に西洋人集団では不確実である。心血管リスクが高い集団や中国人集団では、証拠の確実性は高い。