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塩の推奨摂取量を半減すると心臓発作の危険率が上昇、

と科学者達は警告

Eating Half the Recommended Amount of Salt per Day Could Increase the Risk of Heart Attacks, Scientists Warn

By Telegraph Reporters

The Telegraph 21 May 2016

 

 塩の推奨摂取量を半減する人々は心臓発作または脳卒中の危険率を増加させるかもしれない、と科学者達は警告してきた。新しい研究によると、3 g/d以下の塩摂取量は将来、重大な健康問題を引き起こすかもしれない。現在の保健推奨量は高血圧者だけに限られているように思う。130,000人以上の世界的な解析で、平均摂取量よりも少ない摂取量の人々で心臓発作、脳卒中、死亡が多いことが分かった。

 オンタリオ州ハミルトンのマックマスタ―大学疫学者のアンドリュー・メンテ教授は“非常に重要なこと”として結果を述べた。彼は次のように言った:我々のデータは高血圧者の高い塩摂取量を減らすことの重要性を強調しながら、塩摂取量を低いレベルまでの減塩を支持しなかった。“我々の結果は重要である。減塩は高い塩摂取量の高血圧者を一番の目標にしていることを結果は示しているからである。”

 塩は高血圧を引き起こし、高血圧は心血管疾患の危険率を増加させると主張の最中で、世界中の食品会社は減塩の増加した圧力下にある。イギリスの現在の平均摂取量は成人で8 g/dである。1日当たりの推奨値は6 g/dである。49ヶ国からのデータを用いた最近の研究は高血圧者と正常血圧者との間で、塩摂取量と死亡率、心疾患、脳卒中との関係が異なっているかどうかを調べた。前の研究は、減塩は低血圧とは関係しているけれども、心血管疾患危険率や死亡率の増加と関係していることを示していた。しかし、3 g/d以下の塩摂取量では、摂取量と関係している危険率は患者の血圧に関係なく一定であることを新しい研究は示している。

 世界的な研究で人口約10%が高血圧者で高塩摂取量者であるとメンテ教授は言った。これは大多数の人々が正しい摂取量であることを示唆している。高血圧者で高塩摂取量者であるため最も感受性のある人々を目標にした減塩は、中央アジアのいくつかの場所または中国のような平均摂取量が非常に高い所を別にして、ほとんどの国々で減塩よりも良いかもしれないと彼は付け加えた。

 メンテ教授は次のように言った:“平均的な摂取量と比較して、減塩はわずかに血圧を下げるが、減塩は他の効果も示す。それには利益に優るかもしれないいくつかのホルモンの悪い上昇がある。鍵となる疑問は、非常に低い塩摂取量で血圧が下がるかどうかではなくて、減塩が健康を改善するかどうかである。”

 論文の共著者であるマーチン・オドンネル博士は次のように言った:“本研究は塩摂取量と健康との関係の理解に資するとともに、全人口に減塩を勧めている現在のガイドラインの適正に疑問を呈している。特に高血圧者に焦点を置いてほどほどに塩摂取量を勧めているアプローチは現在のエビデンスに一層沿っているように思う。”