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誤った主張:コロナウイルス予防のためにUNICEFは「日光浴、塩水うがいとアイスクリームを食べないことを推奨

False Claim: UNICEF Recommends “Sun Exposure, Gargling with Salt Water and Stay Away from Ice Cream” to Prevent Coronavirus

By Reuters Staff  

Reuters 2020.03.29

 

伝えられるところでは、ソーシャル・メディアで流れている写真は、新しいコロナに関

する国連児童基(UNICEF)からのアドバイスを示している。機関のロゴを含む記事は、「温かい水を飲む」や「アイスクリームを食べない」を含む一連の推奨をリストに挙げている。

UNICEFFは、これが機関によって発表された記事ではないとロイターに確認し、次のように加えている:「残念ながら、世界中にソーシャル・メディアで流していることを我々が見てきた一種の誤報の別の例である。健康危機時の誤報はウイルスに対して人々は保護されないままになるか、脆弱になる結果となる。また、誤報は妄想、恐怖、汚名を広げ、間違った予防感覚を提供すると言った他の結果をもたらす。信頼できるニュース源から正確な情報を引用することにより自分自身や家族を守るために我々は社会に奨励している。

投稿は様々な主張をする:

1. コロナウイルスは細胞直径が400 – 500ミクロンと大きなサイズで、この理由からどの様なマスクでもウイルスの侵入を妨げる。

2. ウイルスは空中に留まらず、地上に落ちるので、空気で移動しない。

3. コロナウイルスが金属面に落ちれば、12時間生きているので、石鹸や水で手を洗うことで十分である。

4. コロナウイルスが衣服に着くと、9時間留まっているので、衣服を洗濯するか、それを殺すために2時間日光にさらす。

5. ウイルスは10分間手の上で生きているので、予防のためにポケットにアルコール殺菌器を入れておく。

6. ウイルスが26 – 27℃の温度にさらされると、殺される。温かい温度では生きられないからである。また、温かい水を飲み、日光に当たることは誤魔化しで、アイスクリームや冷たい物を食べないことは重要である。

7. 温かい塩水によるうがいは扁桃腺の細菌を殺し、肺への侵入を妨げる。

8. これらの指示に従えば、ウイルスを予防する目的を達せられる。

 様々なUNICEFFの地域ハブがツイッターを利用して間違った投稿を呼び掛けている。UNICEFFパキスタンは次のようにツイートしている、「間違った情報に注意。この写真の記事はUNICEFFからのものではない。記事の情報は正確ではない。

 202036日にUNICEFFパートナーシップ副事務局長のシャーロット・ペトリ・ゴルニツカはCOVID-19勃発に関する誤報の波を書いた。ゴルニツカは言った、「例えば、世界中で幾つかの言葉で流され、UNICEFFのコミュニケーションを装っている最近の巨大なオンライン・メッセージは、とりわけアイスクリームや他の冷たい食品を避けることは疾患の発症を予防するのに役立つことを示しているように見える。もちろん、これは全く嘘である。」

各主張の事実確認:

どの様なマスクでも - 部分的に間違い

 「どの様なマスク」でもコロナウイルスの侵入を防ぐ、と言うことは誤解させる。WHOによると、「アルコールで手をこする、または石鹸と水でしばしば手をきれいに洗うこととの組み合わせて使ったときにのみマスクは有効である。繊維マスクはどのように推奨されるかについて我々のファクトチェックを参照、しかしここでの最後の手段としてのみである。マスクはしばしば医療従事者や病人に最も勧められる。BBCによると、「ウイルス学者は空中のウイルスに対する外科用マスクの有効性について疑っている。しかし、マスクは手から口への感染をふせぐのに役立つことを示唆するエビデンスがある。」

コロナウイルスは空気によって感染しない - 確定的ではない

 空気中の水滴中で数時間ウイルスは生存して感染力があることを我々の研究は明らかにしたが、シンガポールの臨床現場での研究は、患者の部屋からの空気試料中のウイルスの存在を記録しなかった。後者の場合、その部屋で何某かの空気の交換が起こり、潜在的にウイルスの量が薄まることを研究者達は述べて、予備的な結果を確認するためにさらなる研究が要求されている。そのウェブサイトにアメリカの疾病管理センターは「COVID-19は新しい疾患で我々はそれがどの様に広がるかを調査中である」ことを明らかにしている。感染した人がくしゃみや咳をするとき、コロナウイルスは密接と液滴を通して人から人へ主に感染すると考えられると彼等は言っている。

コロナウイルスは金属上で12時間生きている - 真実

 国立アレルギー感染症研究所からの研究によると、SARS-CoV2は様々な表面で数時間から数日間安定している。コロナウイルスは銅上で4時間、段ボール上で最大24時間、ステンレス鋼やプラスチック上で最高3日間生きられる。これは環境の温度または湿度のような条件下でも変化するかもしれないことをWHOは述べている。表面の掃除や消毒はCOVID-19予防のために最適な手段である。

コロナウイルスは織物上で9時間生きている - 未証明

 織物上のSARS-CoV2の存続期間に関する研究をロイターは見出さなかった。感染したあるいは関した可能性のある人々の家族のための疾患管理センターの推奨によると、病人の汚れた洗濯物は他の人の洗濯物と一緒に洗える。汚れ物を扱うときには使い捨ての手袋を着けることを勧める。洗濯機の指示に従って汚れ物を洗濯し、推奨される最も温かい温度で完全に乾かす。

ウイルスが26 – 27℃にさらされると殺される。温かい温度では生きられないからである。 - 未証明

 COVID-19の感染に気象や温度がどのように影響するかはなお未知であると疾患管理センターは述べている。「一般的にコロナウイルスはより高い外気温とより涼しく乾燥した環境よりもより高い湿度で比較的短期間生きている。しかし、このウイルスについての直接的なデータを我々は持っておらず、この時点で不活性化するための温度ベースで遮断するための直接的なデータも持っていない。」疾患管理センターは温度に関係なく公式ガイダンスに従うように人々に促している。コロナウイルスの多くの事例は温暖な諸国で記録されている。人の体温はもちろん37℃であるので、この主張は外部条件のみを参考にできる。

温かい水を飲むことは「誤魔化しで」アイスクリームを食べないことは「重要である。」 - 間違い

 温かい物を飲んだり、冷たい食品を食べたりしないことは身体の中心温度に影響を及ぼすので、ウイルスと闘うチャンスに影響を及ぼさないだろう。

塩水でうがいすることはウイルスをころす - 間違い/未証明

 塩水がコロナウイルスを除くことを示唆するエビデンスはないとWHOは「怪しい伝説」のページで説明している。この主張に関するロイターの事実確認を参照。

 

評決

間違い:これはUNICEFFの記事ではなく、この主張に関するほとんどの指示はコロナウイルスを防ぐために推奨されない。

本論文はロイターのファクトチェック・チームによって書かれた。