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非常に低い塩摂取量は健康を増進させないかもしれない:

アメリカの委員会

Ultra-low Sal Intake May Not Boost Health: U.S. Panel

By Susan Heavey

Reuters 2013.05.14

 

 何年間も強く減塩するように言われてきた心臓に高い危険率のあるアメリカ人は非常に低い塩摂取量からの利益を実際に得ることができず、害にすら直面するかもしれないと火曜日に健康専門家達の独立した委員会は言った。アメリカ保健当局に対する報告書で影響力のある医学研究所(IMO)は塩摂取量と健康との関係に関する最近のデータをレビューした。黒人、糖尿病者、心臓に問題を抱えている人は減塩を促されているが、食事で役立つエビデンスは限られており、あまりの減塩は心臓に問題を起こす危険率が高くなるかもしれないことをIOMレビューは示した。“利益と害の両方に関するエビデンスは、これらのサブグループが全体的一般的なアメリカ人口とは別に取り扱われるべきであることを示すには十分に強くない。”と委員会は書いた。

 高い危険率の集団は食事でそのような劇的な減塩の必要性はないかもしれず、心疾患の危険性を抑制する他のステップが必要とされるかもしれない。アメリカ人はまだはるかに多くの塩を摂取しているとIOMの専門家は言った。平均してアメリカの成人は約8.6 g/dを摂取している。健康な人々は5.8 g/d以下を摂取することを連邦ガイドラインは勧めた。しかし、心疾患や脳卒中のような高い危険率を持った人々は、政府が勧めるように3.8 g/dまで摂取量を制限すべきかどうかの疑問を最近のデータは示している。

 委員長でペンシルヴァニア大学の公衆保健教授のブライアン・ストロムは “非常に高い摂取量から中程度への減塩”の良く知られた利益を振り返って最新の研究を述べた。“しかし、あまりにも低い減塩はいくつかの健康問題の危険率を実際に増加させるかもしれないと彼等も示唆している、”と心臓病を含めて彼は言った。それでも研究は限られており、いくつかの場合では間違っており、したがって、もっと研究が必要で、IOM委員会は報告書を要求した疾患管理予防センターに語った。

 アメリカ心臓協会を含めて健康主張者は直ちに結果を無視して、IOMがレビューした最近の研究は、多くの塩を摂取しているアメリカ人ではなく、病人に焦点を置いていると言った。“消費者の基本線はまだ減塩である、”と公益科学センターのボニー・リーブマンは言った。

 

‘かなり厳しい’

 問題は塩を加えた食品だけではない。パンやパスタのような塩が入っていることに気付かないくらいの少ない塩含有量の食品をアメリカ人は沢山食べることでもある。保健当局はレストランで塩を加えない料理を頼んだり、果物や野菜のような自然に塩の少ない食品をもっと食べるような様々な減塩ステップを取るようにアメリカ人に要請してきた。

 IOMのレビューがアメリカの食品をまだ悩ませている高いナトリウム量を与えている点を外していた、と保健主張者は言った。3.8 g/dだけの塩摂取量にすることはほとんど不可能である、と公益科学センター長のリーブマンは言った。 “実際にどのレストランのどの 食事も少なくとも一日塩摂取量の半分を与えることになり、多分、一日ではそれ以上になる、”とリーブマンは言った。“最初から何もかも作らなければならないとすれば…それはかなり厳しい。”

 消費者グループと何人かの法律作成者は食品について連邦の塩含有量を設定するようにアメリカの食品医薬品局(FDA)に呼び掛けてきた。その値は2010年にIOMが遡って定めた勧告値である。ニューヨーク市では、全ての食品から自主的に塩を除くために、保健当局がレストランや食品会社と共に作業してきた。

 月曜日に発表された研究のトリオは、全国的なチェインや食品製造者が減塩していても、小規模なレストランはまだ料理に塩を加えていることを明らかにした。

 声明でFDAは、それはIOM報告書をレビューしており、アメリカの供給食品の塩含有量に達成できる合理的な自発的減塩に向けて作業するIOMの努力と一致させるよう呼び掛けている。

 IOM2010年に発表された現在の連邦の塩摂取量ガイドラインをレビューするように要請しなかった。アメリカ保健当局は2015年に塩と他の栄養素に関するガイドラインを改正するように期待している。