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塩戦争

Salt Wars

By John Tierney

The New York Times February 22, 2010

 

 塩を掛けるべきか、掛けざるべきか?正しい方法で規制すべきか、先ず第一にもっと研究を行うべきか?私の所見コラムは減塩の事例について懐疑的な見解を持っている。塩戦争は悪循環しており、塩摂取量を制限する社会政策を正当化するほどに十分な証拠がないと言っている懐疑論者に対して塩改革者と私が呼んでいることに傷を付ける。改革者は即刻の行動を望んでおり、懐疑論者はランダム化された臨床試験を確かめることを望んでいる。意見の投稿を歓迎する。

 全ての悪意については、しばしば両側は全く同じ様に聞こえる。例えば、それらは両方とも多くの塩の科学的研究を望んでいるが、それらは他の側によって引用される研究を意味する傾向がある、と言っている。低塩食が悪い臨床結果と関係していることを示す研究を述べれば、塩改革者はその研究の方法論的な問題をよどみなく並べ立てる。

 しかし、塩懐疑論者は、アメリカ人が前に食べていたよりも多くの塩を食べていると何回も繰返した主張のように、改革者の証拠であらゆる種類の問題を指摘できる。この予想されていた増加は、彼等が食べていた物について人々の記憶を尋ねた調査に基づいている。しかし、それらの数値には明らかで長期間の傾向はなく、数値そのものは疑わしいと懐疑論者達は言う。それらの数値は人々が食べている物の不完全な記憶に基づいた推定値に基づいているからである。例えば、塩振り出し器から人々が食べ物にどれくらい多く振り掛けているかについては含まれていない。

 毎日の塩消費量を図に描くために最も正確な方法-低塩食を含む実験で使われる方法-は24時間にわたって集められた尿に排泄される塩を測定することで、これらの測定値は最近の数十年間で明らかな上昇傾向を示していないと、両方の研究達は言っている。傾向は水平なように見えると懐疑論者達は言っている。すなわち、改革者達は消費量が増加しているように推測しているが、確かではないと、懐疑論者達は言っている。

“データは全く明確でない。”とニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンの最近の論説で減塩の社会的行動を主張しているジョンズ・ホプキンズ大学のローレンス J. エイペルは言った。“我々は経時的なナトリウムの傾向に関する大きなデータを持っていない。データを持ちたいと思うが、増加なのか減少なのかについては分らない。”

両側からの別のいつも繰返し言われていることは、彼等の対立者の利害は相容れないことである。

利害の対立に関する私の最近のLab postFindings columnと一致して、私は彼等の動機よりもむしろ塩研究者達の結果を議論することを選んできた。しかし、まさに公式に記録として、この問題について両側が言っていることがここにある。

塩改革者は、コラムに引用した塩懐疑論者の一人であるカリフォルニア大学のデヴィッド・A.マッカロンの公平性に疑問を呈してきた。彼が塩産業の流通グループである塩協会のためにコンサルタント業務をしているからである。この批判に対する彼の応答についてマッカロン博士に聞いたとき、彼は率直に関係を認めたが、彼は塩協会に科学的なアドバイスを提供しているが、私のコラムで引用しているように、協会を代表して話しても、あるいは the Clinical Journal of the American Society of Nephrology に発表した塩に関する研究を行う(学問的な同僚との共同レビュー論文を発表した)についてもそれに対して資金を受け取ったことはなかった。彼は委員会が承認した内科医・腎臓学者で、250件以上の科学論文を発表しており、オレゴン保健科学大学で18年間にわたって腎臓部長として仕事をしてきた、とマッカロン博士はいった。

塩問題の両側に関する彼や他の研究者達は連邦政府からの研究について資金を受けており、連邦機関の職員は塩に関する彼ら自身の会議事項を得ているともマッカロン博士は述べた。彼はホプキンズの研究者であるエイペル博士の公平性に疑問を呈した。エイペル博士は塩についてのガイドラインを含む新しい食事ガイドラインを考える委員会のメンバーである。エイペル博士が塩勧告を立案することは利害の抵触であるとマッカロン博士は主張した。ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表された食事中の塩に関する有力な2001年研究のような彼自身の研究を自分で評価するように要求しているからである。

私がエイペル博士にこの批判に答えるように尋ねると、彼は塩に関して彼自身の研究だけでなく全体の研究を評価しており、政策策定で彼の勧告作業に利益を与えていないと私に話した。政府から資金援助を受けている彼の塩研究は政府の職員からではなく、科学者達によって始められたもので、助成資金は外部の科学者達による無関係な評価レビュー後に承認されたとも彼は述べた。

何事も記録に残しておくために、マッカロン博士とエイペル博士とに間でニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンの2001年研究のデータについて複雑な論争もあった。マッカロン博士はより完全な一連のデータが発表されていないことについて雑誌と著者を批判し、エイペル博士と彼の同僚達は、発表されたデータを選ぶにあたり適正な科学的方法に従ったと主張する反証を発表した。

この問題について何でも、特に減塩効果について科学者達が本当に何を知っているかという疑問に関しての意見参加を歓迎する。食品会社が彼等の製品から塩を減らすように圧力をかけているニューヨーク市の主導にワシントン(政府)が従うべきか?または科学と健康に関する米国委員会のエリザベス・ウィーランが主張しているように、ニューヨーク市は事実が保証していること踏み出しているのだろうか?