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スパ利用者に新しい魅力?塩部屋

A New Lure for Spa Customers? A Salt Cave

By Joanne Kaufman

June 14, 2017

 

 白いシャモア・ローブを着た二人の若い婦人がマンハッタン・ミッドタウンのスパPremier57のヒマラヤ・ソルト・サウナから明るく幸福に過ごした顔をして出て来た。塩化ナトリウムの焼いたオレンジと黄色の煉瓦を並べた塩サウナはスパのポピュラーな行先で、そこで1日を75ドルで過ごし、決めぜりふは客に“熱中させ、喜ばせ、興味をそそらせる”ように促すことである。オプションには赤外線ラウンジ、瞑想室、イグルー室、金張りのサウナ、土塀サウナがあるが、“塩部屋のために来る、特に関節炎を患っている多くのお客がいる。関節炎に非常に良く、血圧調整にも良い、”とスパの総支配人エリス・キムは言った。 

 そのような主張には科学的根拠はない。そしてミス・キムと同僚の主張にもかかわらず、子供達の喘息を和らげ、慢性閉塞性肺疾患の老人、鼻詰まりやストレスに悩んでいる和らげる塩部屋の力もないと、アメリカ肺協会の専任科学アドバイザーのノーマンH. エデルマンは言っている。

 それにもかかわらず、中央ヨーロッパやアジアで由緒ある治療法であるハロセラピーとしても知られているソルト・セラピーは、ソルト・ベッド、塩部屋、ソルト・ブースの形でアメリカにおいてスパ、リゾート、単独施設として現在、提供されている。床や壁は塩煉瓦や塩結晶で覆われており、無重力状態の椅子(背中をリラックスするように設計されているリクライニング・チェアー)が標準である。ハロゼレネイターとして知られている装置は塩化ナトリウムを乾燥エアロゾルまで粉砕し、それを微気象に似せるために塩部屋に分散させる。

多分、当然、富裕層を引き付けるアメリカ合衆国の地区でソルト・スパは始まったように思える。例えば、ハンプトンズで2年前にオープンされたMontauk Salt Caveでは、成人のセッションは40ドルである。ヒマラヤ・ソルトではヨガ・クラスやreiki healingの最中にも子供の時間がある(子供料金は40ドルであるが、成人保護者は無料で入れる)。マンハッタンのSaks5番街のポップアップ“ウェルネスセンター”Welleryで、疲れた買物客は10月末まで幾つかのソルト・ブースの一つでリフレッシュできる(10分間25ドル)

“塩を調べ塩の有用な性質を見る能力は我々のビジネスの重要な部分となってきた、”とスパ産業協会の会長アラン・シェアーは言った。

フロリダ州ボカラトンにある乾燥塩セラピー装置の供給者で塩部屋の創設者で社長のレオM. トンキンによると、2012年には北アメリカにハロゼネレイターを設置しているハロセラピー施設が12ヶ所あった。“過去4年間に、その数は300ヶ所にまで増加した。アメニティとして塩部屋を加えたリゾートと塩設備だけの施設が急速に増加した。十分に利用されていない地域で日帰りスパができ、それを塩部屋に変え、いくつかの高級住宅開発のクラブハウスは塩部屋を加えている、”と取引グループである塩セラピー協会の設立者でもあるトンキン氏は言った。

経済は大きな動輪である:サウナや蒸気部屋を訪れることは一般的にホテルやリゾートで基本的なスパ料金に含まれているが、塩部屋はしばしば特別料金を取る。塩セラピーをスパサービスに加えることは別のもうけ仕事である。コオリナのオアフにある四季リゾートでは、25分間の塩部屋料金は65ドルである。いわゆるHa Ritual-ガイド付き瞑想、ドライソルトによる足こすりとマッサージをする塩部屋の50分間利用を含む-は190ドルである。しかし、時々、値引きがある。マンハッタンの公園通りにあるBreathe Salt Roomでは、“ソルティー・ヨガ”クラスは35ドルで、標準ソルト・セッションと同じ料金である。

 ラスベガスのLinq Hotel and Casino2年前に新しいスパをオープンした時、ハロゼネレイターを持つ2つの塩部屋で“我々は自身を差別化した。歓楽街の幾つかのスパは塩部屋を持っていたが、ハロゼネレイターを持っていなかった。”とLinqスパの経営者ジョイ・マッティは言った。Linqの塩部屋は無重力椅子と静かな音楽の売り物にしている。少なくとも50ドルでスパサービスを予約した顧客は追加料金なしに塩辛い空気の中で呼吸するために迎えられる。他に45分間セッションは40ドルである。“それを試す顧客がおり、その後、翌日には良く眠れるからである、”とマッティさんは言った。部屋は8人まで収容でき“一般的に午前8時から午後6時の最終セッションまで予約される、”と彼女は言った。

 企業家は注目してきた。トンキンさんは国には100ヶ所の独立型の塩施設があると推定しており、一般的にセッション当たり3050ドルの料金で2 – 3室スタジオがあるが、割引料金や会員料金で価格を著しく安くできる。

これらのスパ経営者の多くは他の副収入を得るために塩塊、浴用塩、肌こすり、Sole、濃縮した塩溶液を販売する副業を持っている。ハロセラピーはアレルギーや湿疹の症候を軽減できると信じている両親に訴えるために、幾つかの施設は砂場あるいは浜辺を思わせるために床に塩を置き、魚を主題にした壁画のある専用の子供部屋を持っている。

装飾は勧誘物の大きな部分となっている。幾つかの空間は禅の瞑想室に見えるように用意しており、ある部屋は洞窟に似せており、ある部屋はバックライトで照らされた琥珀色と桃色の塩煉瓦を持っている。

“労務が少ないので、ハロセラピーは良いビジネス・モデルである。インストラクターは要らない。サービスを提供する人も要らない。一度、施設が出来れば、操業費費用は低い。唯一の消耗品はハロゼネレイターに入れる塩化ナトリウムである。”とトンキン氏は言った。10ポンド袋は25ドルで、部屋の大きさとセッションの長さに依存するが、塩部屋で200 – 400セッションに十分使える。“1ペニーの治療で、これは経営者や操業者にとって非常に儲かるビジネスである。”とトンキン氏は言った。

 5年前、フロリダ州デルレイ・ビーチのジェシカ・ヘルマーと彼女の夫エリオットはビジネス機会を探していた。“我々は自分達のことをする準備をしていた、”と前に法人販売で働いていた36歳のヘルマーさんは言った。アレルギーを和らげたハロセラピー・センターについて夢中になってしゃべっていたカリフォルニアの旅行から友達が帰って来た時、ヘルマー夫妻は購入した。2012年に彼等は3室を持つデルレイ・ビーチに健康センターのSalt Suiteを開業した。

 “ゆっくりとした立ち上がりであったが、2年目に飛躍した、”とヘルマーさんは言った。彼女はその後、レーク・ワースに塩スタジオを開業した。以来、彼女と夫はボカラトンのフォート・ラウダーダーレやパームビーチでSalt Suiteのフランチャイズを販売し、“何の販売活動をしなくても”ニューヨーク州、ニュージャージー州、カリフォルニア州、テキサス州の人々からの照会があり、それに応えてきた。

 一回のセッションは35ドルで、無制限の月会員は99ドルである。ヘルマーの顧客-ほとんどは喘息の子供連れの母と様々な呼吸器系疾患を持った45歳以上の成人-は平均週に13回訪れる。

 正しい場所を見つけることは挑戦であった。“マッサージや散髪ではなく、ジムのようなもので、利用しやすくする必要があり、したがって、日常業務の一部となっている。”とヘルマーさんは言った。

 しかし、最初、ヘルマーさんは販売していることを正確に説明しなければならなかった。“誰も塩部屋を聞いたことがなく、したがって、我々はそれが何であるかを説明し、僅かな変化を見るために35回のセッションに来なければならないと説明しなければならなかった、”と彼女は言った。

 しかし、塩部屋の隠れた特徴もセールスポイントである。“人々は好奇心を持っている。我々は‘なるほど!’と言う因子を持っている。そして今や我々の顧客の何人かはスタジオをフランチャイズすることに関心を持っている、”とヘルマーさんは言った。

ニュージャージー州クリフトンのSalt Cavern経営者のウィリアム・ダナイは2010年にドアを開け、3,4年間奮闘した。グルーポンはビジネスの立ち上げを助け、今や週末の忙しい時に95%の入場率で操業している。

2部屋のそれぞれは7人の顧客まで対応できる。45分で50ドルであるが、8セッションの回数券では150ドルである。“ここに来て瞑想し、祈り、眠ることもある、”とダナイ氏は言った。

常連は週に1,2回来るが、病気になった時だけ来る人もいる。12月から毎日来ている人がおり、彼は私に丈夫でいる間は出来るだけ長く来続けると語った。