塩意識週間2019:塩は信じさせられてきたほど本当に悪いか?
Salt Awareness Week 2019: Is It Really as Bad as We’re Led to Believe?
神経刺激を伝え、筋肉を動かし、バランスした体液量を維持するために我々はこのミネラルを必要とする。しかし、減塩は脳卒中や心臓発作の可能性を下げる。そこでジュリア・プラット・レオナルドは聞く、我々は何処にその線を引くのか?
By Julia Platt Leonard
Independent 2019.03.06
毎日どれくらい多くの塩を摂取していますか?我々は6 g/d以下の塩摂取量に制限すべきであると政府のガイドラインは述べているが、私と同じ意見であれば、その量は多いとは思わない。それで私は台所に秤を置いて塩を計った。6 gは茶さじ1杯に相当する。私は塩結晶の小さな山を見て、朝フライドエッグの上に振り掛ける塩をイメージし、ビネグレットに何某かを振り掛け、焼く前にステーキに味付けする。突然、6 gは多いようには思えなかった。
しかし、塩に関する活動-3月4日から10日まで塩意識週間を主催するグループ-は我々にその6 g以下の目標値に合わせたいと思っている。我々は一日に平均約8.1 gを摂取しているので、25%以上の減塩を求められている。しかし、利益は大きいと彼等は言う:脳卒中を25%、心臓発作を16%減らし、17,000人の命を救うだろう。彼等は気付かないでも2,3週間後に我々に減塩出来ると言う。結局、2025年までの目標値は塩摂取量をわずか3 gまたは茶さじ半分まで下げることである。
それではとにかく塩は何か?それはミネラルである;その化学的名前は塩化ナトリウムである。塩は悪く報道されているが、必須栄養素でもある。塩が無ければ生きていけないし、我々の身体は塩を作れない。塩は神経刺激を伝達し、筋肉を動かし、バランスした体液量を維持するために使われる。これらの機能を作用させるには多くの塩を必要としない。ハーバード医学校の出版物は、アマゾン降雨林に住んでいるヤノマミの人々は一日に茶さじ約1/10杯分の塩しか摂取しないと述べている。反対に、北日本のある人々は茶さじ11杯以上を摂取している。
それで何処に問題があるか?高塩分食は血圧を上昇させる原因になることが問題である。高血圧は心疾患や脳卒中の危険率を増加させる。塩に関する行動の会長で減塩の忠実な支持者であるグラハム・マグレガー教授は、高血圧は心疾患や脳卒中の主たる犯人であると言う。減塩は両方の危険率を下げるために我々が行える最大の挑戦であると彼は付け加える。“エビデンスは圧倒的にある、”と彼は言う。
それではどのようにして人々に少ない塩を使わせるようにさせるか?一番良い方法の一つは加工食品や既製食品中の塩分量を下げるために食品産業界を動かせることである、とマグレガーは言う。“何かをするように人々を説得する代わりに、我々は業界に減塩させるように働きかけている、”と彼は言う。2005年以来、食品産業界は多くの人気のある食品中の塩分量を約30%減らしてきた。そのような大きな勝利を得た理由は、我々が摂取している塩の75 – 80%は加工食品-既製食品、スープ、ソース-から摂っていることで、パンやセリアル、チーズ、塩漬け肉からも摂っている。今や消費者は彼等の好物のポテトチップスの塩が少なくなっていることも知らない、とマグレガーは言う。“政府の費用を大きく減らすことにはならず、食品産業界の費用も大きく減らすことにはならないが、脳卒中や心疾患を減らすのに非常に効果的である、”と彼は言う。
これはすべて素晴らしいことで、ほとんどの専門家達は減塩が良いことであることに同意している-しかし、減塩が魔法の弾丸であると誰もが思っているわけではない。ジェームス・ディニコラントニオ博士は心血管研究の科学者で「塩の常識:専門家達は塩摂取が全て悪いと言う理由と、どうしてもっと塩を食べることが命を救うことになるかもしれないのか」の著者である。塩摂取量と心疾患や脳卒中との科学的関係はあまり信頼できなくて、他の白い結晶-砂糖―はもっと大きな犯人である、と彼は言っている。彼と他の人々はテスト法における欠陥を指摘し、肥満を含む他の要因の役割を意味する塩と心疾患とを関係づける望みは無視されている。
そのメッセージが消費者を混乱させれば、熱心な料理人のために、そうではない。パスタ1ポンド当たり沸騰水に“茶さじ1杯半以下の塩”を加えるように、最近マルセラ・ハザンは「昔のイタリア料理の本質」で述べた。他の本「マルセラのイタリア厨房」で、彼女は塩に対して1ページ以上を割いている、すなわち“塩の無差別な非難は美食ファッションの味気ない表明の一つであり、”料理の“磁石”として塩を認めている。
シェフで食品ライターのサミン・ノスラットを代弁して、塩は彼女の本「塩、脂肪、酸、熱:美味しい調理の要素をマスター」についての出発点である。“塩は他の調味料よりも美味しさにより大きな影響を及ぼす、”と彼女は言う。塩は苦味を和らげ、甘さを抑え、ほとんどの食品で美味しさを引き出す。彼女は塩に詳しく、塩は水分を引き出すので-肉が乾燥するのが心配なのでこれまでしたことのない調理前日に鶏肉を塩漬けすることを勧める。
私は彼女に挑戦し、マルのままの鶏肉を半分に切った。私は半分にされた二つを一晩バター牛乳に漬け、混合物の一つに茶さじ2杯の塩を加えた。次の日、私はかん水を流し捨て、半切りの肉2つを焼いた。私は何時も行ってきたように焼く直前に塩漬けしてない鶏肉に塩を振り掛けた。盲味覚テストで塩かん水鶏肉の方が美味しかった。それは塩味によるためと思ったが、塩ではなく、調べたところ肉には水分があり、水気が多く、全く乾燥していなかった。
野菜を湯がく水は海水のように塩辛くすべきである、とノスラットは言う。神経質な?塩のほとんどは水に中に移ることを彼女は指摘する。それではどうして悩むのか?塩を使うと、ちょっとした調理の錬金術が現われるからだ。野菜は一層緑色になり、味はより良くなり、鮮やかな色になり驚くばかりで、食卓では塩をあまり使わなくてすむ。そして野菜がより美味しくなれば、-事実、どの家庭でも調理した食品の味が良くなれば-良いことではないか?
一日の終わりに、毎日どれくらいの塩を摂取したのか確かでない。私は一切れのプロシウットが好きで、ねばねばした山羊のチーズを嫌だとは言わない。しかし、めったに持ち帰り食品は食べないし、既製食品は決して食べない。私は料理作家がアドバイスを愛するように、味を良くするために塩を加えて食べる食品のほとんどを用意する。塩意識週間の目標が意識することであれば、私は騙されている。我々が摂取する塩のほとんどが加工食品から来ていることを知ることは、我々全てが毎日食べている隠れた量に気付かせてくれる。