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食卓に塩振出器を戻す時かもしれない

It Might Be Time to Bring the Salt Shaker Back to the Table

By John Sloan

The Glove and Mail 2014.02.28

　我々は塩を摂り過ぎていると誰もが信じている。塩の入った加工ジャンク食品は血圧を上げ、それで脳卒中や心疾患を引き起こす。不徳な食品製造者は我々にもっと塩漬けにさせようと忙しかった。

　食事ガイドラインはどれも塩を遠ざけようと警告している。

　これらの関心事については生物学的な合理性がある。体は狭い範囲内で塩と水の重要なバランスを維持している。塩を食べると、塩を薄める水を自動的に保持する。それで血液量が上昇し、それで血圧は上がる；その後、心臓は一層強く押し出さなければならないので、さらに血圧は高くなる。高血圧は脳卒中や心疾患を引き起こし、弱い心臓は圧力に逆らって血液を押し出せなくなり、ポンプ機能が止まるかもしれない。

　食事から塩を除くと、論争しているように血液量と血圧は下がり、脳卒中、腎臓疾患、心不全は予防される。

　塩摂取量を減らすことはかなり強制的な主張である。しかし、科学は減塩を支持しているか？答えはノーと知って、まさかと驚くかもしれない。

　世界で有名なエビデンス評価機関であるコクラン共同研究はこの問題に関して2つの最高のメタアナリシスを行った。長期間の全く極端な減塩試験でも血圧をわずかに下げるだけ、つまり血圧測定器の誤差範囲と同じ程度の低下であると彼等は結論を下した。共同研究はまた妊婦の減塩を正当化しないし、喘息患者には減塩の効果はないことも明らかにした。

　イギリスで研究している二人の疫学者が、減塩は心疾患危険因子のわずかな変化と関係していることを示す低い品質の研究の大規模メタアナリシスも行った。血圧は5,6％低下したが、いくつかの脂質濃度は実際に上昇した。しかし、コクランの結果と同じことを述べたこのレビューは、塩摂取量が直接的に有意に心疾患に影響を及ぼしていることを示していない。言い換えれば、減塩は命を救うとは思えない。

　このレビューは、減塩と心疾患発症との関係を明らかにした一つの研究を含んでいた。この一つの研究は、減塩で年間千人当たりについて単一の心血管発症(脳卒中、心臓発作、あるいは単なる胸の痛み)を予防できることを示唆した。これは何を意味するか？生まれてから死ぬまで甘い味の食べ物を食べれば、心臓に関連したトラブルと言う一つの症状を避ける機会は約1/16となる。

　そうであれば、それではその逆はどうなるのか？減塩は有害となるのか？

　アメリカの疫学者ミカエル・アルダーマンは、血圧だけを測定して、測定していない減塩に対する実際に悪い結果となるかもしれないと言う減塩の知識に疑問を呈している論文で指摘した。言い換えれば、我々は十分な物語を手にしていないのかも知れない。

　事実、高い品質の減塩試験の二番目のコクラン共同研究レビューは、脳卒中を含めて心血管疾患に及ぼす減塩の有益な効果について説得力のあるエビデンスを見出せなかった。彼等が評価した研究の一つは鬱血性心不全患者の減塩による死亡の危険率がほとんど3倍に増加したことを示した。他の試験は急性鬱血性心不全でも減塩は素晴らしい考えではないかもしれないことを確認しているように見える。

　それでもあらゆる方法で毎日、メディアは一般的な知識をおなじみの調子で異口同音に“減塩しろ”と言う。権威者達は一日に3.8 – 6.4 g以上の塩を食べるなと言う。しかし、こうすると、一匙の食卓塩は健康な成人について毎日の推奨塩摂取量以下の量しか含んでいない。

　科学的な最低線は明らかで、減塩は研究結果に対して何ら本当の差を示すものではなかった。食卓に塩振出器を取り戻す時ではないか？