塩は高血圧を発症させないと新しい研究は発表
Salt Doesn’t Cause High Blood Pressure, New Study Claims
○ フランスの成人8,000人以上の研究は塩摂取量と高血圧との間に関係を見出せなかった
○ イングランドとアメリカ合衆国の人々の30%は世界で最も罹患している慢性疾患である高血圧に悩んでいる
○ 体格指数(BMI)は収縮期血圧値に一番大きく影響を及ぼすことを研究者達は知った
By Lizzie Parry
MailOnline September 11, 2014
医者たちは高い塩分の食事の危険性を長い間警告してきた。しかし、塩は高血圧を発症させず、両者間の関係はかつて信じられていたよりもずっと複雑であることを新しい研究は明らかにした。高血圧は世界中で最も一般的な慢性疾患である。“静かな殺し屋”として知られる高血圧はめったに明らかな症状を示さない。イングランドの人々の約30%は高血圧であるが、多くは気付いていない。
一方、アメリカ合衆国では6,700万人の成人(31%)が高血圧に悩んでいる。科学者達はフランスの成人8,670人からのデータを解析し、塩が高血圧を発症させるという仮説は誇張されている、と結論を下した。彼らの目的は血圧値に及ぼす生活様式と栄養因子の影響を評価することであった。
直接的な関係はないことが分かったにもかかわらず、研究の著者らは高血圧でない人々よりも多い塩摂取量の高血圧患者について述べた。彼らの結果は、塩が別の方向で人々に影響を及ぼすことを示唆している。アルコール摂取量、年齢、最も重要な体格指数を含めた他の生活様式の要因が全て血圧上昇と関係していたことを研究者達は知った。他方、もっと果物や野菜を食べることは高血圧を減らすように作用する。
研究の著者らは次のように述べた:“体重増加を止めることは高血圧発症を予防するために全集団で最初の目標であるべきだ。BMIは多数の要因を調整後に大きく血圧値の修正に寄与できる主要因であった。BMIの大きい参加者で収縮期血圧は高かった。アルコール摂取量は男女とも収縮期血圧とポジティブに関係していた。塩摂取量は多数の要因を調整後、いずれかの性で収縮期血圧と関係していなかった。”
しかし、アメリカ合衆国の疾病予防管理センターは、10人の生徒のうち9人が推奨値よりも多い塩を食べているとの警告を発表した。ほとんど半分は10点の加工食品、すなわち、ピザ、パン、塩味スナック、サンドウィッチ、チーズ、加工肉、加工鶏肉、パスタ料理、スープ、メキシコ料理から摂取している。6人の子供のうち1人が高血圧であり、減塩を含めて健康に良い食事で部分的に血圧を下げられる、と報告書は言った。疾病予防管理センターのジャネレ・ガンはTIMEに次のように語った:“我々はエビデンスの全体を考察している。科学的研究の大多数は減塩すれば血圧を下げられることを確認している。”