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研究はナトリウムについての結果を疑う

Study Casts Doubt on Some Findings about Sodium

By Geoffrey Mohan

Chicago Tribune, May 14, 2013

(訳者注:医学研究所の報告書をまとめた委員会の意見を紹介している。原文のナトリウムは塩または塩分に換算した。) 

 アメリカ人はどれくらい多くの塩を摂取すべきかについて様々なメッセージを受け取っているのだろうか?その通り。最近、それらのメッセージのいくつかは混乱している。研究自身が混乱してからだ、と委員会は結論を下した。

 医学研究所の委員会は、食事中の高い塩分が脳卒中や心臓血管疾患の危険率を増加させることと関係しているエビデンスを再確認した。しかし、例えば、高い塩摂取量と胃癌との関係のような最近の医学研究における他のエビデンスは決定的でないことを明らかにした。

 解析はまた塩戦争の主要な方向にも疑問を呈した。すなわち、人口の大部分は1日当たり5.84 gの推奨上限値よりもずっと多い塩摂取量を下げるべきである。アメリカ成人の平均値は1日当たり8.64 gである。

 医者や栄養学者は、1日当たり5.84 g以上は高血圧と、間接的には心臓血管疾患と関係しているというメッセージを繰り返し力説してきた。その結論は動かないように見えた。しかし、全人口についてもいくつかのサブグループについても1日当たり3.81 gと言う最低の推奨量に向けて摂取量を段階的に下げて行くことに疑問を呈している。それらのグループには51歳以上に人々、アフリカ系アメリカ人、慢性腎臓疾患、糖尿病、高血圧、心臓血管疾患などの患者が入る。それと共にこれらのグループは実際上、成人人口の大多数を構成している、と委員会は述べた。

 さらに、閾値の5.84 g以下に維持することは、心臓が上手く収縮しない鬱血性心不全の人々に対する危険性を下げられるエビデンスがあることをレビューは明らかにした。

 結局、最近の研究は塩摂取量を測定する方法に一貫性がなかった、と委員会は知った。述べられている制限値には測定の精度、利用できるエビデンスの量に問題があった。あるものは摂取量を過少に報告し、他のものは過大に報告し、さらに他のものは塩摂取量の測定に使う尿試料を適正に収集していなかった。データの集め方が様々であることが研究間の比較をすることを難しくした。

 委員会は塩測定用の標準法を採用することを勧め、もっと無作為化比較対照試験が必要である、と言った。