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慢性閉塞性肺疾患のためのハロセラピーのレビュー

A Review of Halotherapy for Chronic Obstructive Pulmonary Disease

By Rachael Rashleigh, Sheree MS Smith, and Nicola J Roberts

                             Int J Chron Obstruct Pulmon Dis 2014;9:239 – 246             

 

背景

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は慢性の進行性疾患で、特に息切れ症候を軽減させることで患者の肺の健康状態を最適にするために吸入医療で治療される。ハロセラピーは塩洞窟環境を真似た部屋で微細化された乾燥塩の吸入である。最近のメディア報告は、この治療法がCOPD症候群を治すのに役立つかもしれないことを示唆している。

目的

COPDの治療法としてハロセラピーの使用についてのエビデンスを批判的に評価し要約する。

設計

総合的手法と物語風組立を使ってレビューする。

データ源

 比較試験のコクラン中央登録(CENTRAL)、パブメッド、メッドライン、エムムベース、シナール、グーグル・スカラーが調査された。二人のレビューアーが独立して要旨をレビューし、予め決められた選択基準に基づいて適格な研究を選択した。

結果

 データベースと参考文献リストから採択した151論文の中で、僅かに1件のランダム化比較試験だけが採択基準に適合した。メタアナリシスは発表されている研究の数が限られているため出来なかった。その後、採択基準は3件のケース・コントロール研究を含められるように拡大され、物語風組立が完成させられることを保証した。4件の研究をプールしたデータから、1,041人の参加者(介入グループで661人とコントロール・グループで380)であった。問題を持ち出した方法論的な品質の調査はランダム化と患者選定と関係していた。物語風組立から3つのテーマが明らかにされた:呼吸機能、生活の質、そして医療の利用であった。

結論

 物語風組立から発生したテーマはCOPDと関係した介入研究のために通常使われる結果の測定値を反映している。本レビューから、COPDの治療法としてハロセラピーを含めることについての推薦はこの点で出来なくて、この治療法の有効性を決定するために高品質の研究が必要である。

以下省略