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マイクロプラスチックは何処にでもある、と研究は発見

Microplastics Are Everywhere, Study Finds

By Birgitte Svennevig, University of Southern Denmark

https://phys.org/より  2020.05.13

 

 マイクロプラスチックは何処にでもある-飲料水、食卓塩にあり、息をしている空気中にもある。多くの国々でマイクロプラスチックの範囲を研究してきたが、研究者達は心配している。「一生涯避けられないマイクロプラスチック暴露を考えると、我々はマイクロプラスチックが人間の健康に及ぼす潜在的な危険性についての理解を深めることを緊急に求めている。」と南デンマーク大学環境毒物学のElvis Genbo Xu博士准教授言っている。

 マイクロプラスチックに関する、特に海洋について多くの研究があるが、本研究でElvis Genbo Xuと同僚、華東師範大学のHuanghong

Shi教授そして中国の済南大学のEddy Zeng教授は食卓塩、飲料水、そして空気中のマイクロプラスチックに焦点を置くことにした。

 

蜂蜜、牛乳、ビールの中に

 「マイクロプラスチックは多くの場所で発見されてきた、例えば、蜂蜜、牛乳、ビールおよび海産物のような様々な食品にもあるが、これらは食べないように選択できる食品であり、それらとは異なり誰も避けられない塩、水、空気に我々は焦点を置く。」と彼は言う。研究者達はいわゆるメタアナリシスを行ってきた。彼等が傾向やパターンを探しながら課題に関して存在する46件の科学論文をレビューしてきたことをこれは意味する。とりわけマイクロプラスチック摂取源の3つのうち、主な物は空気、特に室内空気であると彼等は結論付けている。

 

我々はマイクロプラスチックを吸入している

 「我々がマイクロプラスチックを吸い込んだとき、微粒子は肺や消化系に達する。これが人の器官や我々の健康に何を意味するかを誰も知らないが、我々が障害暴露について語っているように、それは懸念の原因である。」とGenbo Xuは言う。どれくらい多くのマイクロプラスチックが食品に含まれて良いかについての公式なガイドラインはない。同様に、人の摂取についてマイクロプラスチック粒子の大きさや量が有害であるかの値を定義した研究はない。しかし、マイクロプラスチックの摂取は、例えば、代謝や腸系を乱すことを動物研究は示している。

 

食卓塩:

 世界中から100種類以上の製品がマイクロプラスチックについて調べられ、製品間で大きな差がある。マイクロプラスチックは塩自身からは来ないが、乾燥、製造、包装そして輸送中に加えられる。消費者は食品の製造方法と加工方法を知っておく必要がある。マイクロプラスチックがスーパーマーケットの棚に届く完成品に入るのは、多分、食卓塩の製造と包装だけではないからである。」とGenbo Xuは言う。食卓塩で高濃度のマイクロプラスチックはクロアチア、インドネシア、イタリア、アメリカおよび中国で発見されてきた。逆に濃度はオーストラリア、フランス、イラン、日本、マレーシア、ニュージーランド、ポルトガルおよびアフリカで低い。デンマークの食卓塩の研究はない。

 

飲料水:

 マイクロプラスチックの発生はリサイクルされたプラスチック瓶から水の中で最大である。マイクロプラスチックは水供給チェーンの1つまたはそれ以上の段階から、プラスチック瓶自身からまたはキャップから発生している。研究者達はガラス瓶で販売されている水の中にマイクロプラスチックを発見して驚いた。1つの可能性のある給源はプラスチックの栓で、ガラス瓶にねじ込んだとき、マイクロプラスチックを放出する。「包装は瓶詰め飲料水中のマイクロプラスチックの主要供給源であると我々は信じている。」とGenbo Xuは言う。

デンマーク人が多く飲んでいる飲料水にもマイクロプラスチックは発見されてきた。マイクロプラスチックは例えば、湖、地下水、河川のような汚染された飲料水源に由来するが、水処理プラントから来ることもある。様々な国でマイクロプラスチックが見つかった場所と量には大きな差がある。デンマークとイタリアでは範囲が狭い。「様々な国で見つかったプラスチックのある物は最大5 mmで非常に大きな破片である。その様な大きな破片は膜濾過装置の水精製によって捕まえられる。飲料水中のマイクロプラスチック暴露を減らす他の方法は瓶詰め飲料水を避けることである。」とGenbo Xuは言う。

 

空気:

 空気中ではマイクロプラスチックは主に合成繊維、ゴムタイヤ、道路の塵である。他の物には家具、建設材料、廃棄物焼却灰、埋め立て塵、産業廃棄物がある。マイクロプラスチック粒子が何処で発見されるかは気象が大きな影響を及ぼすが、濃度は乾燥気候よりも降雨気候でより高い傾向がある。空気は埃の形で粒子を放出する可能性があり、特に幼い子供達が物を口に入れるときに摂取するかもしれない。

 「私は戸外の空気よりも室内の空気についてより心配している。屋内では、我々は全ての家財プラスチック製品から粒子を摂取している。それらの全てを避けられないが、暴露を最少にできる可能性がある。新鮮な空気を取り入れ、おもちゃ、家具として食品容器のような合成繊維やその他のプラスチック製品を買わない。」とGenbo Xuは結論付けている。