CEI塩研究は減塩支持者の口に悪い味を残す
CEI Salt Study Leaves a Bad taste in Anti-Salt Advocates’ Mouths
By Michelle Minton
Competitive Enterprise Institute 2017.01.27
科学に関して何を信じるかをどうして知れるか?科学は信念を必要としないと言うその質問と答えを見るかもしれない;事実と研究はそれ自身を物語っていなければならない。残念ながら、科学文献を詳しく調べた場合、「事実」が我々の望む白黒をつけることは滅多にないことを知っている。その科学と事実はしばしば解釈を必要とし、あらゆる話題の中の真のコンセンサスには数十年間、時には数世紀かかり、非常に希である。
その間、科学が最終的に我々に予防する方法を示すかもしれない病気で人々は苦しみ、死んでいる。研究者内の人々や公共政策の人々が、今日、我々が知っていると思うことで行動すること、つまり「何かをする」ことを強いられていると感じていることは理解できる。しかし、我々が知っていると思っていたことはしばしば不正確であることが分る。これは、私が今週発表した私の新しいCEI研究「塩に関する従来の知識を揺るがす:科学がナトリウムと高血圧について本当に語っていること」で詳細に述べたように、低ナトリウム食は常に健康的であると言う一般的に信じられている信念で起こったことかもしれない。
街で10人にヒトの健康で塩の役割についてどう思っているかを尋ねれば、10人の内8人以上が「塩の定説」の幾つかの変形を応えるだろう。すなわち、減塩すれば血圧が下がり、健康が改善されるという考えに対するある程度の信念を彼等は明らかにする。1年前、私もその中にいたかもしれない。しかし、公衆衛生分野の多くの人々が我々に信じさせているにもかかわらず、このコンセンサスは研究者社会内の人々によって共有されていない。昨年発表された研究が示しているように、人口全体のナトリウム低減を支持する証拠があると信じているのは、この分野の人々の約半数だけである(政策は我々全員に塩摂取量を減らすように試みている)。
現在の定説の動揺に加えて、私に研究からの最も衝撃的な発見は、専門家達がこの問題についてどのように二極化しているか、そして反対の証拠が増え続けているにもかかわらず、ナトリウムを悪いとする我々の熱心な信念が40年間続いている理由であった。
1世紀以上にわたって塩を巡って激怒し激しく痛烈で、主にイデオロギー的な戦争は2つの陣営に分けることができる:
陣営1は、科学に反論の余地なく、ナトリウム摂取量が多いほど血圧が高くなると信じており、したがって、一般の人々が政府が推奨する限界まで摂取量を減らすことは血圧を下げ、より良い健康結果をもたらすと信じている。
陣営2は、塩摂取量が高血圧の主な原因であるか、ナトリウム制限が人口の広い範囲の健康結果を改善するための最良の方法であるかについて懐疑的である。
陣営2の誰かが研究を発表するときには何時でも陣営1のメンバーは常に研究を批判し、逆もまた同様である。典型的な「方法論的欠陥」の議論からより炎症を起こさせる「業界の影響」の告発にまで告発は及ぶ。多くの場合、「良い」証拠の優勢は、行動が正当化されることを何らかの方法で十分に強く示していると主張される。
このギャング戦争に参加したとき、私はCEIの研究がどちらか一方(両方ではないにしても)から批判を受けることを期待していた。そして、身よ、政府の推奨値されよりもずっと低いナトリウム量を勧めているアメリカ心臓協会が最初にそれに反対した。驚くべきことで有益だったことは、アメリカ心臓協会が人口全体の知恵の証拠として引用した研究であった。
BMJ(イギリス医学誌)に今月発表された研究は-食品医薬品局が昨年提案した食品製造者向けの「自発的な」ナトリウム低減のように-集団のナトリウム摂取量を減らす実行戦略のコスト効果を詳述している。「証拠」として提示されているが、この研究は幻想の実行に過ぎない。
研究者達はナトリウム摂取量と血圧との間に直線の投与量応答関係を仮定している-ナトリウムX mgの増加毎にそれに応じて血圧にXの上昇があることを意味している。彼等はまた、血圧上昇毎についても、それに応じた死亡増加があるとも仮定している。最後に、彼等は減塩するように人々を動かす計画が機能すると想定している。したがって、これら全ての仮定が正しいとすれば、その様な計画の実行コストは健康利益に匹敵する。問題は彼等の仮定が研究によって支持されないことである。
第一に、ナトリウム摂取量と健康との間の傾向が直線的であるはずがないことを理解するための科学的背景はほとんど必要ない。ヒトは生きるために塩を要求する、したがって、健康状態が改善しないが悪化する量は低くなる。事実、研究者達は、ナトリウム摂取量が極端に少ないグループが死亡する可能性が高いことを幾つかの大規模な人口研究が発見した理由として、この最適でない量のナトリウム摂取量を指摘している(彼等はまた、極端な上限での死亡の危険率が高いことを発見した)。
さらに、BMJ研究の著者ら依拠した研究は、彼等が研究対象とした人々の種類のために、結果を歪めた可能性があった。我々の研究や他の研究でも述べられているように、食事中のナトリウム量の増減に対して、必ずしも誰もが同じように反応するわけではない。ニールス・グラウダル(陣営2の研究者)がBMJ論文の論評で指摘しているように、ランダム化比較試験-生物医学研究の黄金基準-「は、正常血圧者の健康結果に及ぼす血圧低下の効果はないことを述べてきた。
高血圧やヒトの健康の他の側面における塩の役割はまだ解決されていない。これは一部の人々にとってナトリウム低減が役立たないという意味ではないが、人口全体の推奨もナトリウムの「ソフトな規制」も既存の証拠によって保証されていないことを示している。
過去40年間、アメリカ人や世界の他の国々がほぼ同じ量のナトリウム摂取量を続けているにもかかわらず、保健機関は我々にナトリウム摂取量を減らすように促している。加工食品がより塩辛くなり、文化としてより多くの加工食品を食べているという事実にもかかわらず、これは続いている。とはいえ高血圧の罹患率は過去20年間で増加している。これらの事実は、研究者に何故これが当てはまるのかを尋ね、高血圧の他の考えられる原因と解決策を調査するよう促すはずである。
残念ながら、古い定説にしがみついている人々を止める証拠はないようである。研究者のサンドロ・ガレアがそれを次のように述べた:「我々は研究の経済的偏見にかなりの注意を払っている…しかし、新しいデータが利用可能になったとしても、我々が尋ねる質問と我々が公表する結果に偏りがあるという長年の信念にはほとんど注意を払わない。」
しかし、それについての私の言葉を信じないで下さい。CEIの研究が何かを証明した場合、健康に関する決定は非常に個人的なものであり、全ての人々に最適な解決策はなく、個人はどの健康アドバイスが自分に役立つ可能性が最も高いかを自分で決定して、テストする必要がある。