ナトリウム・イオン電池研究は将来有望な結果を示す
Sodium-Ion Battery Research Shows Promising Results
By Steve Hanley
https//cleantechnica.com 2019.07.25
リチウムは比較的希で、電池に使うための工程がむしろ難しい。ナトリウムは豊富にあり使いやすい。ナトリウム・イオン電池は低コストで-環境的に優しく-リチウム・イオン電池の代替品となることを示唆している2つの元素間で化学的な類似性がある。
ただ1つの問題がある。ナトリウム・イオン電池はリチウム・イオン電池ほど上手く長くまだ働かない。しかし、ナトリウム・イオン電池へと変えられるかもしれない研究は続いている。Jong Min Yuk教授と韓国科学技術院の科学者チームは、硫化銅電極による実験で高性能のナトリウム・イオン電池の作成に向けた大きな進歩を遂げたことを報告している。彼等の研究はAdvanced Science誌に最近発表された。
研究者達は電極材料として硫化銅を使ってナトリウム・イオン電池のサイクル姓を拡大するための新しい戦略を提案した。この戦略は高性能変換反応を起こさせ、リチウム・イオン電池の代替品としてナトリウム・イオン電池が浮かび上がってくると、その商品化を促進させることが期待される。
硫化銅は耐粉砕性であり、容量回復を誘導する優れた電極材であることを研究は確認した。それを使えば、ナトリウム・イオン電池は一日一回の充電で5年間以上の耐用年数となる。リチウム・イオン電池に通常使われている黒鉛のような多くの通常の蓄電池材料は、Science Dailyの報告によると、反応の前後で完全に異なった結晶構造と大容量膨張を起こすために、通常、厳しい容量低下を経験する。しかし、硫化銅はついに粒子の微細化を妨げるセミコヒーレント・インターフェイスを作るために穏やかな結晶構造変化を進めた。この独特の機構に基づいて、硫化銅は高容量と他の電極材料よりも大きさと形態に関係なく高いサイクル安定性を示すことをチームは確認した。
Yuk教授は言っている、“硫化銅を用いたナトリウム・イオン電池はナトリウム・イオン電池を促進させ、そのことは低コストエネルギー貯蔵システムの開発に寄与し、微細粉塵問題に取り組める。”
電気自動車ですぐに使用できるナトリウム・イオン電池はないが、それらが将来のエネルギー貯蔵装置の一部になる可能性があることを進行中の研究は意味している。リチウム・イオン電池はリチウムとコバルトに依存しており、その両方とも毒性のために再利用できない。価格上の優位性はさておき、ナトリウム・イオン電池には同じ毒性問題はない。さらに、コバルトは主にコンゴ民主共和国から得られ、そこでのコバルトの抽出には児童労働者が関係しているため、深刻な問題が生じている。
今日ではナトリウム・イオン電池はほぼ10年前のリチウム・イオン電池と同じ開発段階にある。ゼロ炭素経済への移行を見つけられる蓄電池を世界は必要としている。ナトリウム・イオン電池がその移行を進められれば、地球にとって良いニュースとなる。