反対論:集団レベルの減塩:本当に公衆保健で優先権があるか?
Con: Reducing Salt Intake at Population Level: Is It really a Public Health Priority?
By Niels Graudal
Nephrology Dialysis Transplantation 2016;31:1398-1403 2016.08.03
要約
推奨塩摂取量5.8 g/d以下を支持する科学的エビデンスは実質的に存在しない。健康結果に及ぼす5.8 g/d以下の減塩効果を調査するためのランダム化比較試験(RCTs)はない。血圧に及ぼす減塩の効果は1週間で最高の効力に達する。少なくとも1週間続いた健常人のランダム化比較試験は、血圧に及ぼす減塩効果は1 mmHg以下であるが、減塩はレニン、アルドステロン、ノルアドレナリン、アドレナリン、コレステロールそしてトリグリセライドの増加を含めて重要な副作用を持っていることを示す。それでも、混乱因子と副作用を無視して、保健当局は健常人の集団に減塩を勧めるために前高血圧者と高血圧患者の研究で得られた血圧効果を使い、数百万人の生命を間接的に救うプロジェクトのために統計的なモデルでこれらの偏向した血圧効果を使う。これらの幻想的な計画は直接的に塩摂取量と死亡率を関係付ける前向きの観察的集団研究からの本当のデータと対照的である。そのデータは、5.8 g/d以下の塩摂取量は~15%の死亡率増加と関係していることを示している。12.2 g/d以上と言う非常に高い塩摂取量は死亡率増加と関係していることも集団研究は示している。しかし、集団の5%以下がそのような高い塩摂取量であるので、集団レベルの減塩は優先的な公衆保健政策とすべきでない。結果として、この政策は廃止すべきである。減塩を実行する如何なる試みも失敗してきたからではなく、そして減塩が納税者や食品消費者に不必要な数十億ドルを支払わせるからではなく、しかし、実行されれば、人々を救う代わりに殺すかもしれないからである。
はじめに
世界人口の95%が現在摂取量している6.6 – 12.2 g/dよりも低い塩摂取量から個々人は利益を得ていると観察研究で確認された結論を出すのに十分なデータはないことを2013年医学研究所(IOM)報告書は結論を下した。それでも、多くの保健機関は5.8 g/d以下の水準に塩摂取量を基本的に下げることを勧めている。しかし、この保健政策優先は間違っている。
減塩政策の根源はイデオロギーである
イデオロギー的な塩-血圧の衝突は1904年に始まり、1949年に要約され、1973年に最初のランダム化比較試験(RCT)が発表されるまで70年間続き、1985年の観察研究がヒトで行われた。
食品産業界陰謀の神話
減塩の主張にしたがって、食品製造する前に塩を加えている食品工業は消費者の健康を害している。懐疑論者は食品工業界の影響下にあり、タバコのロビイストの懐疑論と比較していると、熱心な主張者は主張する。しかし、減塩は血圧を下げると言う考えはそれほど際立ってはいなく、独立した批判を要求しており、批判は観察研究、ランダム化比較試験、そして2件の塩と死亡率、血圧、副作用に関係した大規模メタアナリシスによって証明されている。それらの研究は全て商業利益とは関係ない。結局、公衆保健研究所と食品工業界は今では低塩食品の生産を促進させるために協力しており、前の反対者間の新しい相互関係を示しており、それは潜在的な危険性:方法または塩の代わりに使われる物質の健康結果が何であるかと言う答えのない疑問を作り出している。
塩は通常の摂取量範囲内で不健康と見なされている唯一存在している栄養素
十分な栄養摂取量についての医学研究所の定義は‘明らかに健康な集団で見られる近似の摂取量’である。塩については、この摂取量は6.6 – 12.2 g/dである。しかし、医学研究所自身の定義との葛藤で、医学研究所は塩についての十分な栄養摂取量は3.3 – 3.8 g/dであると定義した。世界保健機関(WHO)、アメリカの疾患管理予防センター(CDC)、アメリカ心臓協会(AHA)そしてイギリス健康臨床評価機構(NICE)はこの立場を採用し、健康的な塩摂取量の上限値を5.8 g/d、すなわち、基本的に健康な集団で確立されている塩摂取量以下と定義した。
塩摂取量は実質的に誰も摂取しない量が‘正常’と見なされている
これらの保健研究所によると、勧告値に適合している世界集団の2.5%が通常の塩摂取量で、一方、他の70億人は高塩摂取量である。近代人は遺伝的に旧石器時代の祖先と同じであるとした進化的に一致しない仮説にこの考えは基づいている。祖先は遺伝的に低塩食の素因を持っていると主張されている。しかし、旧石器時代の250万年のあいだに、多くの食事パターンが明らかにされてきた。さらに、ヒトは神経内分泌系と莫大な塩摂取量変動を扱う腎臓を持っている事実は、ヒトが遺伝的に一つの特別な食事に設計されていないことを示している。
塩保持ホルモンは低塩摂取量で指数函数的に増加
レニンとアンジオテンシン濃度は通常の塩摂取量範囲内では低いが、5.8 g/d以下では指数函数的に増加し、慢性的な低塩食にあるブラジル・インディアンが生存できことが証明されている。後者の結果は、ヒトが低塩食に遺伝的に決定されていないことを支持している。5.8 g/d付近の値まで減塩した14研究のメタアナリシスはレニンとアルドステロンに及ぼす減塩の効果は小さいことを明らかにした。しかし、5.8 g/d以下まで減塩した多くの研究を含む53研究のメタアナリシスはレニンとアルドステロンに及ぼす減塩の大きく比例した効果を示した。
ステロイド・ホルモンは5.8 g/d以下の塩摂取量で大きく増加する
いくつかの研究はアドレナリンとノルアドレナリンに大きな増加を示してきた。これは5.8 g/d以下に通常の塩摂取量をヘラシタ33研究のメタアナリシスで確認された。しかし、これは5.8 g/d付近の値に減塩した6研究のメタアナリシスでは観察されなかった。
保健研究所の権威の神話Ⅰ:国立心臓・肺・血液研究所が財政援助している研究は血圧に及ぼす減塩効果を誇張するために偏向されている
公衆保健研究所の減塩見解を主張者が無条件に受け入れることと‘権威者’としてこれらの研究所を参考にすることは遠回りとなる。何故なら、主張者と公衆保健研究所は全て同じネットワークに所属しており、彼等は資金を配分し、試験を行い、政府に代わって決定するからである。この閉鎖された権威主義者のネットワークにおける偏向された方法は全く科学に基づいてはいない。表1(省略した)は国立心臓・肺・血液研究所(NHLBI)が財政援助しているランダム化比較試験の効果を示している。典型的な肥満研究集団の特性値は比較的高い基準血圧、新しい研究が現れる度の平均年齢、アフリカ系アメリカ人参加者数の増加を示している。DASH-ナトリウム試験では、コントロール食のカリウム含有量は平均的なアメリカ食のわずかに半分であった。低カリウム摂取量はナトリウム感受性を増加させることで良く知られており、したがって、DASH-ナトリウム試験は少なくとも減塩に有利な5つの混乱変数:高い基準血圧、低いカリウム摂取量、高い年齢、高い体格指数、そしてアフリカ系アメリカ人参加者の高いパーセントで設計されている。これらの関心事に従って、DASH-ナトリウム試験研究者達は個別参加者のデータを発表することを避ける訴訟を調べ、これらのデータが‘矛盾した’情報を含んでいるかもしれない意見に寄与した。塩感受性に有利に偏向した研究は小さな効果(表1)しか示さないと言う事実は、減塩が一般集団の血圧に及ぼす最小の効果しか示さないことを示している。これはDASH試験の追加発表によって強調されている。その発表は無視されたサブ解析で、21 -41歳の間の人々で血圧に及ぼす低ナトリウム/高カリウム食の効果はないことを示している。アメリカ集団の中央年齢は37歳なので、これは、減塩がアメリカ人の50%以上で血圧に及ぼす効果はないことを示している。結局、最後の研究のずっと短い期間(1ヶ月)は意図的な戦略変更を反映している。これは、大きな減塩は長期間実行することは難しいことを前の研究が(6-36ヶ月)表していることと同じである。結論として、これらの試験は公的研究の権威を反映しておらず、むしろ疑問を持たれる政策を持続させる意向のある偏向である。
保健研究所の権威の神話Ⅱ:高血圧予防試験の偏向のない解析は罹患率と死亡率に及ぼす減塩効果を示さない
2007年に参加者を低塩摂取量食と通常摂取量食にランダム化して分けた高血圧予防試験(TOHP)からのデータは、ランダム化されたグループ(意図的な取扱い)に従った結果と7つの混乱因子について調整後の追加解析で得られた結果として心血管疾患(参加者の77%に適用)と全ての死因(参加者の100%に適用)で解析された。調整された心血管疾患の結果は低塩摂取量グループで低かった(P=0.018)が、全ての死因グループでは(P=0.34)。意図的な取扱い解析では心血管疾患死亡(P=0.19)または全ての死因で差はなかった。2009年に、再解析が発表された。しかし、ランダム化比較試験から、減塩の参加者は排除され、全ての死因ではしなかったが、心血管疾患死亡者の24時間尿排泄量に基づいた塩摂取量の四分位数を関連させた観察研究に研究を変えた。最初の解析は塩摂取量と心血管疾患死亡(P=0.38)との間に有意な関係を示さなかった。境界線にある有意な逆相関はカリウム摂取量と心血管疾患死亡(P=0.08)との間にあった。その結果、ナトリウム:カリウム比と心血管疾患死亡(0.04)との間で明らかにされた関係はナトリウムではなくカリウムによって明らかにされた。2014年に高血圧予防試験研究の三回目の詳細が発表された。著者らは2,300, 3,600, 4,800 mgと現在の摂取量の4段階に分けられたナトリウム摂取量を調査した。現在の摂取量には最初の解析の共変数としてカルシウム排泄量を含めている。しかし、それでもそれはナトリウム排泄量と心血管疾患(P=0.13)との有意な関係を示さなかった。それらはまたスプライン・プロットを作り出した。それは‘直線’(P=0.044)について統計的な有意性に正に達している。しかし、いくつかの偏向のために、この解析の値には限界がある:(i) 結果として、死亡は参加者の77%で記録されただけで、~57死亡数は受け入れられなかった;(ii) 低塩摂取量グループの結果は17死亡だけに基づいていた;(iii) 参考グループからの74死亡の2件だけを除いて最低塩摂取量グループで17死亡にしたことは‘連続的に下がっている直線’をU字型曲線に変えるだろう;(iv) 有意なp-値に達するために非常に多くの努力後に、多数の比較のために統計的な補正は適正であっただろう;(v) 著者らは研究の設計に関するいくつかの挑戦に応じなかったが、解析は、前報告書のような発表されなくて説得力のない声明であったと述べ;(vi) 最も信頼性のある結果である参加者の100%が記録されている全ての死因を解析しない省略は不適当である; そして(vii) データは肥満した境界域高血圧患者で得られており、したがって、結果が正しくとも、これらの結果は公衆政策立案には適していない。
保健研究所の権威の神話Ⅲ:‘塩と健康に関する世界行動’による試験は高血圧と年齢によって偏向されている
塩と健康に関する世界行動(WASH)グループは血圧に及ぼす減塩効果の10試験を行った。それらは全て老齢と高い基準血圧によって偏光されており、比較試験の効果の2倍である効果を示している。したがって、それらの試験は信頼性のある当局を反映していないが、血圧に及ぼす大きな効果とこの効果の偏向された使用:高血圧の老人を調査して健常人に効果を適用することをどのようにして明らかにするかと言う特別な知識である。
健常人における減塩の仮定された血圧効果は実質的に存在しない
血圧に及ぼす減塩効果を調査したランダム化比較試験の約50%は集団の25パーセンタイル以上の血圧を示す参加者で行われてきた。これは塩摂取量と血圧との間に有意な関係があると言う一般的な印象に寄与してきた。しかし、ちょうど降圧剤治療が健常人については示されないように、高血圧者における血圧に及ぼす減塩効果は全体的な減塩政策を正当化せず、少なくとも7日間の期間64ランダム化比較試験で、最高15 gの塩摂取量と131/78 mmHg以下の血圧、これはアメリカ人の血圧分布の25パーセンタイル以上についての限界に相当すると言う事実によって証明された。6 g/dの減塩効果は1/0.4 mmHgである。別のメタアナリシスでは、正常血圧者における効果は2/1 mmHgと主張された。この解析の著者らは4週間続けた研究だけを含めた。減塩効果は期間に依存するとの主張ためである。しかし、観察期間中に減塩の血圧効果を数回測定した長期間研究の最近のメタアナリシスは、1週間6週間との間で収縮期血圧効果または拡張期血圧効果には差がないことを示した。したがって、最高の効果を示す1週間と決めた。もう一つのレビューの採択基準は、2件を除いて全てがアメリカ人の50パーセンタイル以上の基準血圧を示す研究集団を含めた結果であり、したがって、このメタアナリシスは公衆政策立案には適していない。集団の50%以上で塩と血圧との間の見つからない関係はDASH研究の前に述べた無視された結果によって証明されており、DASH研究は41歳以下の人々で血圧に及ぼす減塩効果はないことを示した。
健康結果5.8 g以下の減塩効果を調査したランダム化比較試験はない
罹患率と死亡率に関する追跡データを持った8件のランダム化比較試験を最近行ったメタアナリシスは心血管疾患死亡率を減らすことに対して意味のある傾向を見出せなかったが、低塩食グループで全ての死因の減少を示せなかった。これらの8研究の低塩食グループで報告された24時間ナトリウム摂取量は5.8 g‐9.6 g/dの塩摂取量の間で変動した。
健常人の健康結果に及ぼす減塩効果を調査したランダム化比較試験はない
前述した8試験のプールされた解析は心血管疾患死亡でわずかに有意な増加を示したが、最も信頼性のある結果の全ての死因ではそれでも差はなかった。試験が健常人で行われなかったように、老齢で肥満の前高血圧者または高血圧者で、結果は公衆保健政策立案に適していないが、しかし、理論的に心血管疾患の危険率増加のある研究集団の低塩摂取量グループと通常塩摂取量グループの同様の全ての死因危険率は、減塩には利益がないことを示している。
5.8 g以下の減塩はコレステロールとトリグリセライドを増加させることをランダム化比較試験は示す
8研究のメタアナリシスは血清コレステロールと血清トリグリセライドに及ぼす通常の塩摂取量範囲内で減塩効果を示さなかった。5.8 g/d以下に減塩した24研究のメタアナリシスで、血清コレステロールと血清トリグリセライドの両方に有意な増加があり、これらの増加は基準血圧とは関係なかった。
ランダム化比較試験に基づいた死亡率に及ぼす明らかにされた効果は誤解させる
モデル化研究は塩摂取量と血圧との間の投与量応答関係を確立するためにランダム化比較試験とメタアナリシスからのデータを使う。血圧と死亡率とを関係させる観察研究からのデータを使って、この投与量応答関係は減塩を死亡率低下に言い換えるために使われる。しかし、投与量応答解析でほとんどのランダム化比較試験は高い基準血圧と老齢の参加者を含んでおり、投与量応答関係を過大に評価する結果となり、そのことは関係の勾配を増加させるためにゼロを通る投与量応答関係を強化することによってさらに増大される。潜在的な副作用はこれらのモデルでは一貫して無視される。この偏向された技術を使ったモデル研究の最近の例は投与量応答関係を設計するために我々のコクラン・データを採用した。血圧効果を示した全く同じ研究もレニン、アルドステロン、アドレナリン、ノルアドレナリン、コレステロールそしてトリグリセライドの上昇を示すことを著者らは知っていたが、著者らはこれらのデータを無視した。血圧効果の増幅と付随した副作用の無視は、モデル化された結果が本当のデータに基づいた観察研究の結果と一致しない理由を説明している。
5.8 g以下の塩摂取量は死亡率増加と関係していることを観察研究は示す
観察研究に対する主な反対論は(i) 塩摂取量の測定法が不正確で(ii) 病人があまり塩を食べない可能性による逆因果関係の危険性である。しかし、世界中で100,000人以上の参加者による前向きの都市田舎疫学研究で、著者らは塩摂取量と血圧との間の直接的な関係を記録した。その関係は正常血圧参加者でよりも高血圧参加者で強かった。これらの結果はランダム化比較試験で明らかにされた結果と同じである。研究はまた、低い側で、塩摂取量は死亡率と逆相関しており、一方、高い側で、死亡率と直接的に関係していることも示した。‘不正確な’塩摂取量測定法がこの良く知られた血圧パターンを明らかにするために十分であれば、測定法が死亡率の結果を明らかにするために不十分であると仮定する理由はない。
前向きの都市田舎疫学研究で観察されたU字型関係は最新の独立した解析でも明らかにされた。さらに、病気の参加者が解析から除外されたとき、低塩摂取量に関係した死亡危険率は増加し、逆相関が問題ではなかったことを示した。同じ結果が25件の観察研究のメタアナリシスで見られ、そのことは低塩摂取量と死亡率との間の関係は大きかったことを示した。その時、多数の混乱因子について調整した健常人の研究だけがメタアナリシスに含められた。図1(省略した)はこの解析の更新されたバージョンを示している。低塩摂取量は混乱因子ではなく、増加した死亡率についての明らかな危険因子であることをこれらの結果は示している。
結論
検索語として‘塩摂取量またはナトリウム摂取量’を使ったパブメッド検索は様々な結果を持った~27,000件を明らかにしている。したがって、エビデンスのレビューはいかなる見解をも支持するために偏見を持たされる。意見に反対することはしばしば塩論争を引き起こし、そのことはブルックスによる引用で十分に特徴付けられ、彼は‘著者らが彼等自身の意見の知的な徒党として正当化のための文献を評価するように描かれている、’と述べた。評価された文献は、栄養素の十分な摂取量と言う医学研究所の一般的な定義と衝突した2005年の医学研究所委員会によって現在の十分な塩摂取量を定義するために使われた。主張者は‘品質の選択’として評価を隠し、そこでは真実性の‘品質’は何もなく、‘正しい’結果についての婉曲表現である。評価されたランダム化比較試験、メタアナリシス、そして5.8 g/d以下に減塩する考えを支持するモデル化された計画研究は多数の混乱因子によって偏向され、したがって、完全な総合レビューに基づくべき公衆政策立案については適正でない、と言うのが事実である。
塩摂取量と血圧との間の関係は、現在の通常摂取量範囲内の塩を食べている正常血圧者で最小である。対照的に、塩保持ホルモン、ストレス・ホルモン、そして脂質に及ぼす減塩の潜在的な副作用は基準血圧とは無関係で、集団の大部分に影響を及ぼす。血圧に及ぼす何の効果もない、またはせいぜい最少の効果を持つだろう介入で古典的な心血管疾患危険因子に晒すことは軽率に思える。この結果にしたがって、個人の塩摂取量と死亡率とを関係付ける前向きの観察研究は、5.8 g/d以下の低摂取量は12.2 g/d以上の非常に高い摂取量と同じ様に死亡率増加と関係していることを示している。しかし、集団の5%以下はそのような非常に高い塩摂取量であるので、集団レベルで減塩することは公衆保健で優先させるべきではない。