慢性呼吸器疾患のためのハロセラピー:洞窟から臨床まで
Halotherapy for Chronic Respiratory Disorders: From the Cave to the Clinical
By Daniella Barber, Yury Malyshev, Fatai Oluyadi, Alexander Andreev, Sonu Sahni
Altern Ther Health Med 2020.08.20
要約
情況:ハロセラピーは洞窟内で呼吸することを含む洞窟治療法の1形態で、その治療環境は自然の塩洞窟の環境と同じである。自然に結晶化された塩がエアロゾルを通して、あるいは呼吸と呼吸器の健康に関連する生活の質(HRQoL)を直接的に高める環境で吸入される。医者は副作用が比較的少ないか、全くなく、標準治療のための補助療法の使用を検討することでその潜在的な有効性を知っておく必要がある。
目的:本レビューは様々な慢性呼吸器疾患にハロセラピーの使用に関する既存の文献を集めることを意図した。乾燥塩吸入器の使用を調べた:塩水噴霧器治療の使用は文献で既に十分に確立されている。
設計:表題でハロセラピーまたは日光療法と洞窟治療法を使った1980年1月から2018年12学の間に英語で発表された全ての論文を明らかにするために研究チームは文献レビューを行った。塩洞窟治療法や塩鉱山治療法などの偽名も含めた。データ源は国立図書館の医学のMEDLINE/PubMedであった。
設定:文献検索はブルックデール大学病院医療センターのメイン・キャンパスと整骨医学のトゥーロ大学から主として行われた。
結果:完全に調査され本レビューに加えられた文献検索とレビューは全部で13論文であった。ハロセラピーの様々な方法を比較する圧倒的な研究は、一秒間の強制的な呼吸量、強制的な肺活量、最高呼吸流量を含む様々な肺機能測定値に改善を示した。他の測定値はアンケートによって調査されたHRQoLでも改善が見られた。
結論:ハロセラピーは慢性呼吸器疾患で苦しんでいる患者にポジティブな効果を持っておりことが分った。粘液線毛除去や一般的な慢性呼吸器疾患およびHRQoLでも肺機能が改善した。現在、塩部屋あるいは乾燥粉末吸入器の形態でハロセラピーの使用に関して公式なガイドラインはないが、可能な補助療法としてその使用のためのエビデンスはある。ランダム化比較臨床試験でより構造的な研究が必要である。