減塩は夜間の頻繁なトイレ通いを抑える
Cutting Salt Intake Could Stop Excessive Toilet Trips in the Wee Small Hours
By Sarah Knapton, Science Editor
The Telegraph 26 March 2017
深夜、頻繁なトイレ通いは50代の半数以上に午前中の疲労感、過敏症、グロッキー感に影響を及ぼす状態にする。しかし、科学者達は解決策があり、ちょっとした食事調整で簡単に治ると信じている。
減塩は夜間頻尿として知られている状態の夜間の頻繁なトイレ通いを大きく減少させられることを日本の研究者達は発見した。223人のボランティア達が10.7 g/dから8 g/dに25%減塩するように要請されたとき、彼等の夜間の平均トイレ回数は平均2.3回から1.4回に減った。対照的に、98人の被験者達は9.9 g/dから11 g/dに塩摂取量を増加させたとき、トイレ通いの回数は2.3回から2.7回に増加した。
国民保健サービスは成人に6 g/dの塩摂取量を勧めており、その限界値を維持することは血圧を下げるよりも利益があることを示唆している。
“これは塩摂取量がトイレに行く回数にどのような影響を及ぼすかを測定した最初の研究である、”と筆頭者の長崎大学の松尾朋博博士は言った。“夜間のトイレ回数は多くの人々、特に年を取るにつれて深刻な問題となる。簡単な食事修正で多くの人々にとって生活の質を大きく改善するかもしれない可能性をこの研究は提供している。”
夜間にトイレに行く回数の減少は参加者の生活の質にも著しい改善をもたらした。塩は溶けて体内から排泄されるだけであるので、塩を多く摂取するほど、排泄するために多くの尿が必要となる。塩辛い食品を食べれば喉が渇き、塩と水で二重に影響を受け、特に夜間に排尿回数が増加する。
ほとんどの人々は、高血圧を発症させ、心臓、動脈、腎臓、脳に負担をかけ、しばしば心臓発作、脳卒中、痴呆、腎臓疾患を引き起こす最高推奨値以上の1/3をまだ摂取している。8 g/dから6 g/dへの減塩は年間14,000人の命を救い、国民保健サービスは約30億ポンド節約できると専門家達は計算した。
ロンドンで開催されたヨーロッパ泌尿器協会総会で発表された新しい研究は、減塩が幅広い保健問題になることを示唆している。夜間頻尿に関するヨーロッパ泌尿器協会のワーキンググループ長のブリストル大学マーカス・ドレイク教授は次のように言った:“患者がどのようにして排尿回数を自分で減らせるかと言う観点で重要である。年を取るにつれて、または病気になると体は塩を処理する能力が低下するので;塩を蓄積するようになり、特に夜間、不安定な尿生成をおこす。近代的な食品や発泡性飲料で高い塩負荷がかかると、目覚めている時よりも寝ている時に過剰な塩を尿中に排泄する。研究は一般的に患者が飲む水の量を減らすことに焦点を置き、塩摂取量は一般的に考慮されない。症状を改善する最高のチャンスを得るために全ての影響をどのように考慮する必要があるかを示す有益な研究を得た。”
同総会で発表された別の研究は、しばしば大きないびきと関係している睡眠中の無呼吸状態の治療は夜間に排尿する必要性も抑制できることを明らかにした。約4%の人々が睡眠中の無呼吸に悩まされており、それは睡眠中の呼吸停止または浅い呼吸期間によって特徴付けられる疾患である。
オランダのマーストリヒト大学医療センターのサジャッド・ラーナマイ博士は256人の患者を研究し、彼等に夜間に呼吸をより楽にさせるのに役立つ特別なマスクを与えた。マスクを使用し始めると、患者の約2/3が夜間の尿排泄頻度の低下を報告した。