塩摂取量についてのいくつかの結果に研究は疑義を呈ずる
Study Casts Doubt on Some Findings about Sodium
Los Angeles Times, May 14, 2013
By
Geoffrey Mohan
(訳者注: 2013.5.14 に発表された全米科学アカデミー組織下の医学研究所が減塩政策の根拠が薄弱との報告書に対して書かれたもの)
アメリカ人はどれくらい多くのナトリウム(塩)を摂取すべきかについて種々雑多な情報を与えられているのではないか?最近ではそうである。それらの情報のいくつかはごちゃ混ぜになっている。研究自体がごちゃ混ぜであるからだ、と医者たちの一団は結論を下した。
医学研究所の委員団は、食品中の高ナトリウム(塩分)が脳卒中や心臓血管疾患の危険率の増加と関係している事実を再確認した。しかし、例えば、高塩摂取量と胃癌との関係のように最近の医学研究の他の事実は確定されていないことが判った。
解析はまた塩論争の鍵である方向に関しても疑義を投げかけている。すなわち、集団のかなりの部分は勧告されている上限値2,300 mg/d(塩として5.84gに当たる)よりももっと減塩すべきである。アメリカ成人の平均ナトリウム摂取量は3,400 mg/d(塩として8.64gに当たる)である。
2,300 mg/d以上の摂取量は高血圧と関係しており、間接的には心臓血管疾患と関係していると言う情報を医者や栄養学者は家庭に叩き込んできた。その結論は有効であると思える。
しかし、全集団またはいくつかの集団のいずれか一つで、解析は最低の推奨量である1,500 mg/d(塩として3.81gに当たる)に向けて摂取量を段階的に下げていくことに疑問を呈している。それらの人々には51歳以上の老人、アフリカ系アメリカ人、慢性腎臓疾患、糖尿病、高血圧、心臓血管疾患の各患者が含まれる。なお、これらのグループは成人集団の大部分を実際上構成している、と委員団は述べた。
さらに、2,300 mg/dの閾値以下に下げることは、心臓がうまく収縮しない鬱血性心不全の人々に対して危険性があるという事実があることをレビューは明らかにした。
結局、最近の研究は塩摂取量の測定法に一貫性がないことを委員会は明らかにした。前述した限界値の間には測定値の測定精度の品質や利用できる事実の量があった。ある報告は摂取量を過少報告し、一方で他の報告は過剰報告し、なお他では塩摂取量を測定するために使われる尿試料が適正に集められていなかった。データを収集する方法が多様であるため、委員団は研究間の比較を出来なかった。
委員団は塩摂取量の測定に標準法を採用することを勧め、もっと無作為化比較対照試験が必要であると言った。