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塩に関する主張を動揺させる時か?専門家達は思っているほど塩は悪くないと主張

Is It Time to Shake up the Rules on Salt?

Experts Argue It’s Not As Bad As for Health As You Think

By Jonathan Gornall

MailOnline 2021.07.13

 

公式なアドバイスは明らかである-多すぎる塩は悪いことである。血圧を上げ、心血管疾患を発症させ、潜在的に致命的な脳卒中や心臓発作を起こす可能性を高める。理論によれば、体内の過剰な塩分は血液中の水分貯留につながり、血管に圧力をかけ、血圧を上昇させる。この危険性を減らすために、成人は1日当たり6 g以下の塩摂取量を目標にすべきである。

 サンドイッチの詰め物や調味料がなくても、2枚のパンだけで1 gの摂取量になることを考えると、簡単ではない。WHOはさらに進めて-成人で塩摂取量を5 g/d以下に減らせば、世界中で毎年250万人の死亡を予防できると言われ、イギリスを含め全てのメンバー国は2025年までに達成することを約束した。

 現在、今週発表されているイギリスの食品システムの独立したレビューである国家食糧政策は加工肉などの塩辛い食品に6 %の税金を提案しているようである。しかし、我々全員にとって塩は本当に悪いという考え方に疑問が投げかけられている。特に最近、European Heart Journalに発表された研究の結果、驚くべきこととして述べている筆頭者(以前は熱心な減塩支持者)でさえ、次のように説明している。一言で言えば、1日当たり最大10 gから12.5 gの塩摂取量(イギリスで現在推奨されている制限値の2)で、平均寿命が実際に長くなっていることが分った。

 それは「塩は悪い」という正統性を頭に浮かび上がらせる結論であり、グッドヘルスが研究を主導したスイス、ベルン大学の心血管センターの心臓専門医であるフランツ・メッサーリ教授に話したとき、彼自身が驚いた調査結果は明白であった。「私生涯で私も減塩の伝道者であった。」と彼がグッドヘルスに語った。「私は何時も患者に話した。高血圧か正常血圧かにかかわらず、塩摂取量を減らすべきである、と言って論文を発表した。」その後2018年に、メッサーリ教授はランセットに論説を書くように依頼され、8年間に18ヶ国の35 – 70歳の成人94,378人をモニターしたカナダ人研究者達の論文に関して論評した。塩摂取量は心血管疾患と脳卒中に関係していたが、塩摂取量が12.5 g/dという過剰な社会でのみであったことを研究者達は明らかにした。「これらの社会や国では減塩政策は適切かもしれないが、他の国ではそうではない。」と彼等は結論付けた。

 メッサーリ教授がグッドヘルスに語ったところによると、論文の結果は彼の信念に異議を唱えることを彼に強いた。「私は自分自身に「塩について我々が本当に基づいているアドバイスは何だったのか?」と自問した。」と彼は言った。「これが良い考えだと私に確信させる証拠がなかったので、同僚に言った。「塩が心血管疾患と死亡の原因である場合、塩摂取量が多いと有害であるはずである。それでは世界中の平均余命、死亡率、塩摂取量との相関関係を見てみよう。」メッサーリ教授とポーランド、スイスおよびアメリカの同僚達は181ヶ国の塩摂取量と平均余命を比較した。塩摂取量は国際疾病負荷栄養および慢性疾患専門家グループによって2013年にBMJ Open誌に発表された研究から得られた。食事による塩摂取量は心血管疾患と早死の危険要因として広く見られていたため、塩分を多く含む食事は寿命を縮めることが予想された。しかし、我々が非常に驚いたことに、平均余命はより多くの塩摂取量と共に実際に増加したことを研究者達は発見した。

 この研究は、なぜこれが当てはまるのかについての手掛かりを提供していない。しかし、メッサーリ教授と彼の同僚達は、彼等の発見は「食事による塩摂取量が寿命を縮める原因または早死の危険因子であることに反対している。」と結論付けた。メッサーリ教授は彼の結果に基づいて推奨を行うことを止めた。彼はグッドヘルスに語った、「持ち帰り(再検討のない)のメッセージのない論文は嫌いであり、推奨するのは非常に難しい。論文はそれを示しているが、塩摂取量増加で命が救えると言えるかどうかは分らない。」しかし、幾つかの事実は無視できない、と彼は付け加える。世界で最も平均余命が長い人口を見ると、それは香港の女性である。彼等は平均87歳で生活しており、体重が平均56 kgのこれらの女性は9 g/dの塩摂取量である。これはイギリスの平均的な人よりも約1 g/d多い。」「体重に合わせて塩摂取量を調整すると、彼等は平均的なアメリカ人男性の約2倍の量を食べているが、それでも明らかに長生きしている。」この研究は、アメリカの心血管疾患研究科学者であるジェームズ・ディニコラントニオ博士が著書「Salt Fix」で2017年に行った主張を支持しているようである。

 塩摂取量、血圧、心疾患に関する500件以上の論文をレビューした後、彼は次のように結論付けた。「我々の大多数は塩摂取量を監視する必要はない。実際、我々のほとんどにとって、多くの塩は健康に有利である。」正常血圧者の(すなわち、120/80 mmHg以下)80%は塩の血圧上昇効果に対して全く感受性ではないことをディニコラントニオ博士は明らかにした。「本格的な高血圧症の人の間でさえ、約55%は血圧に対する塩の影響に完全に免疫がある。」彼が先週グッドヘルスに語ったように:「運動、カフェイン、薬、そして多くの病気など、多くの事が体内の塩分を枯渇させる。減塩食をするための包括的な推奨事項を持つことは多くの人々に伝わっていない。「健康のために我々ができる最高の事の1つが運動であり、汗で塩を失えば、我々は人々に運動をするように言うべきではなく、同時に彼等の塩摂取量を制限すべきである。このことは塩不足になる可能性がある。

 「さらに、塩欠乏が脈拍数、ストレス・ホルモン、インシュリン濃度の増加を示し、-血圧のわずかな低下(塩摂取量で発生する場合と、しない場合がある)がこれらの害を上回ると考えることが大きな仮定である。」

 両方の男性の研究は何十年にもわたって医学的意見を分割してきた議論につながっている-少数の人々が塩感受性である一方で、大多数の人々は塩摂取量の悪影響を受けないと言う提案。イギリスの代表する疫学者(疾患原因を研究している)の一人は同意し、彼が「塩警察」と呼んでいることに異議を唱えている。

 Spoon-Fedで:なぜ我々が食べ物について言われてきたほとんど全てが間違っているのか、キングス・カレッジ・ロンドンの遺伝的疫学教授のティム・スペクターは言う:「誰も平均的ではない。それでも医学と栄養学の全てには男性と女性の平均的な人がいて、彼等が必要とする平均的な量がこれであり、これが彼等の平均的な反応になると言う考え方に唖然となる。それは塩でも同じである。摂取量の変化に強く反応する人はごくわずかであるが、全く反応しない人もいる。」

 スペクター教授はグッドヘルスに語った:「それは全て誰でも平均的ではないと言うことになる。平均は塩摂取量の変化に反応する者としない者で構成されているが、その中で反応の範囲は非常に広く、我々全員が塩に対して非常に異なる反応をする可能性がある。」彼は、「一部の人々が他の人々よりもはるかに強く反応し、塩に感受性であると知られている。」と言う証拠が増えていると述べているが、それは「物議を醸す」理論であると認めている。論争中-であるが、ますます受け入れられている。2016年、アメリカ心臓協会は塩感受性に関する声明を発表し、遺伝的変異によって人間に引き起こされる可能性があることを「強く示唆する」研究を強調した。2011年にNature Genetics誌に発表された74,000人を超えるヨーロッパ人を対象としたある研究では、6つの別々の「血圧変動の根底にある遺伝的メカニズム」が特定された。

 しかし、誰が塩感受性であるかを特定することが本当の課題である。塩が高血圧を引き起こすのに「意味のある役割を果たす」ことは今や疑いの余地がなかったが、「我々は血圧と塩感受性との間の関係をまだ十分に説明していない。」と昨年Journal of Human Hypertensionに発表した他の論文の著者らは結論を下した。問題は主に簡単で実用的な診断テストがないために、塩感受性の状態を医師が日常の患者ケアに使用できないことである。」我々に必要なのは、「万能ではなく、非常に個性的でパーソナライズされた栄養へのアプローチ」であるとスペクター教授は付け加えている。しかし、その間、彼はほとんどの人にとって、減塩の結果としての血圧低下は「驚くほど小さく、臨床的に些細なこと」である、と主張している。

 スペクター教授は総合レビューのコクラン・データベースで2017年に発表された185研究のレビューを引用している。彼の言葉によると、「正常血圧者の場合、塩摂取量を約7 g/d減らすと、心臓が収縮している時の血管内圧力である収縮期血圧でわずか2%低下するだけであった。」「無塩で味のない食事を続ける生活が本当に価値があるかどうか、疑問に思うかもしれない。」とスペクター教授は結論付けた。「賢明でバランスのとれた食事をし、ハンバーガー、ピザ、ポテト・チップスなどのジャンクフードを気にせず食べている限り、ほとんどの人は罪悪感なく食事を楽しむことができ-そして現在の塩ガイドラインより「一つまみほど適度に多く摂り、驚くほど健康になる。」と彼は示唆している。

 それでは我々はそうすべきであるか?

 「絶対にそうすべきでない。」とBarts and The Londonの心血管医学教授のグラハム・マクレガーは言う。彼はAction on Saltの設立者で、過去20年間の多くを費やしてより厳しい塩ガイドラインのキャンペーンに成功してきた。「塩摂取量を減らすと、人口の血圧がわずかに低下するだけであると言う声明は疫学の理解が根本的に欠如していることを示している。」と彼は言う。特定の個人が塩に感受性であるかどうかに関係なく、全人口で塩摂取量を減らすことが命を救う今年かできない、と彼は言う。「全人口にわたる減塩の小さな変化が大きな影響を与える。」ことは間違いないとマクレガー教授はグッドヘルスに語った。

 これは衛生熱帯医学ロンドン校の疫学者であるジェフリー・ローズ教授によって初めて実証された。画期的なインターソルト研究では、ローズ教授と同僚達は世界中の52センターで10,000人以上の参加者を対象に、血圧と24時間尿中ナトリウム排泄量との関係を調べた。1988年にBMJに発表されたその結果は「人口全体で血圧が2 mmHg低下すると、薬で高血圧者をコントロールするよりも多くの脳卒中や心臓発作が予防されることが明確に示された。」とマクレガー教授は言う。

 マクレガー教授らが昨年発表したレビュー(12,000人以上が参加した133件の試験)を含む他の同様の調査結果があり、塩摂取量を減らすと、正常血圧者を含む人口全体の血圧が低下することが分った。そして、減塩量が大きければ大きいほど、血圧の低下も大きくなる。2003年にマクレガー教授のグループと食品基準庁は食品業界との自主的な減塩プログラムを開発した。2008年の分析によると、イギリスで減塩キャンペーンにより、心血管疾患による死亡者数は年間約6,000人減少した。

 「私は疫学者なので、塩摂取量を半分にすると、血圧の問題が少なくなり、脳卒中や心臓病の症例が少なくなることを理解している。」とスペクター教授は言う。「危険なのは、それを個人に適用した場合、個人の利益は一般的にわずかである。」スペクター教授は自分で実験を試みたが、それが彼の主張を証明した、と彼は言う。「私は10年前に高血圧を発症した。減塩したがほとんど違いはなかった。私にとって、減塩はそれだけの価値がないことに気付いた。」彼は減量することを決心した。「私は現在よりも約10 kg重かった。84 kgから74 kgになった。それは大きな変化ではないが、これらのことは塩よりも大きな影響を及ぼし、私が一般的に我々の栄養の1つの項目に対するこの執着に反対している理由がこれである。「血圧と危険因子を下げるためのはるかに良い方法は、より多くの運動をして体重を減らすことである。」

 公式な数字によると、イギリスの19 – 64歳の成人は塩の大部分(29)を穀物から摂取し、次に肉製品(27)から摂取している。メーカーの最新の自主的な減塩目標では、例えば、ベーコンの塩分は2024年までに以前の目標である100 g当たり2.88 gから2.59 gに削減する必要がある。朝食用シリアルの目標は0.59 gから0.48 gに削減された。

 マクレガー教授はこのような漸進的な変化は見過ごされていると述べている。そのようなイニシアティブにもかかわらず、最新の数字は、イギリス男性が1日に9.2 gの塩を摂取し、女性が7.6 gを摂取していることを示している。これはAction on Saltによると、「政府は今、食品に追加する膨大で不必要な量の塩を取り除くように食品業界に強制しなければならない.」と言うことである。伝えられるところによると、現在提案されている塩税は、政府がまもなく実施することを意味している可能性がある